研究課題/領域番号 |
20K05547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
大橋 朗 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (50344833)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 溶媒抽出 / 分離化学 / イオン液体 / 超臨界二酸化炭素 / 溶媒和 / 分配定数 / ソルバトクロミズム / 分配 / 抽出 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,有機溶媒,強酸・強塩基溶液などを用いず,環境調和型媒体である超臨界二酸化炭素(SC-CO2)を用いてイオン液体から溶質を抽出・分離するシステムの確立を目的とする.SC-CO2の温度や圧力を変化させCO2密度変化が溶質のSC-CO2/イオン液体間分配挙動に及ぼす影響を詳細に検討する.得られた結果を正則溶液論に基づく理論的解析を行う.また,イオン液体中のソルバトクロミック試薬吸収スペクトル変化より,CO2溶解に伴うイオン液体相の物性変化についても検討する.最終的にはSC-CO2によるイオン液体からの溶質の分離回収に最も適した条件を明らかにし,イオン液体抽出分野への貢献を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,超臨界二酸化炭素(SC-CO2)/イオン液体(IL)抽出についてCO2密度の観点から検討を行った.ILへのCO2溶解は分配挙動へ影響を及ぼさないことがわかった.CO2溶媒和から推定したSC-CO2相での溶質の溶解状態は水とILでほぼ同じ挙動を示した.また,IL特有の挙動も示し,溶質-IL会合体形成の可能性を示唆した.三次元プロットより,熱力学的にも分配挙動調査を行った。これらの基礎的なSC-CO2/IL分配挙動の検討は、今後、金属元素のSC-CO2/IL抽出における効率性及び選択性の向上への利用が期待される.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イオン液体から溶質を回収する媒体として超臨界二酸化炭素(SC-CO2)に注目した.SC-CO2を抽出媒体として用いることができれば,環境調和型のイオン液体からの溶質回収法として非常に有用な方法となると考えられる.本研究では,まず基礎的検討としてSC-CO2の温度や圧力を変化させ,CO2密度変化が溶質のSC-CO2/イオン液体間分配挙動に及ぼす影響を詳細に検討した.また,溶質やイオン液体の種類によって生じる分配挙動の変化を明らかにした.得られた結果は金属元素のSC-CO2/IL抽出における効率性及び選択性の向上への利用が期待される.
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