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水圏環境認識を深化させる溶存態リン化学種のスペシエーション法の高機能化と応用

研究課題

研究課題/領域番号 20K05553
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分34020:分析化学関連
研究機関大阪教育大学

研究代表者

横井 邦彦  大阪教育大学, 教育学部, 名誉教授 (30144554)

研究分担者 久保埜 公二  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00269531)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードリン / 光分解 / 低圧水銀ランプ / ポリリン / スペシエーション / ヒドロキシルラジカル / 天然水
研究開始時の研究の概要

リンは環境科学上極めて重要な元素であり,無機態リンと全リンが日常的に定量されているが,従来法では全リンの中に有機態リンとポリリンがまとめて数値化されている。ポリリンは社会で広く用いられ,環境中へも放出されている。加えて近年,貧栄養海域中での植物プランクトンの一次生産がポリリンに依存することが示され,ポリリンが地球科学的に重要な役割を果たしているとの予測がある。一方,ポリリンの定量法が不完全なため議論が進みがたい状況である。リンの溶存状態についての新たな理解を進めるために,本研究課題では水から発生させるラジカルを利用して有機態リンのみを分解し,ポリリンと区別できる定量システムを開発する。

研究成果の概要

天然水中の溶存態リン化学種には無機態のオルトリンに加えて有機態リンとポリリンがあるが、従来のリンの定量法ではオルトリンの定量の後、ポリリンと有機態リンを合わせて定量していた。本研究では高出力の低圧水銀ランプから照射される185 nmの光を効率よく利用することで、ppb(P)レベルの有機態リンをオルトリンへ分解した後に定量する方法を開発し、河川水中などのポリリンを有機態リンと区別して定量することに成功した。併せて、室温で保存していた試料中のポリリンと有機態リンの濃度変化も追跡することができた。今後の環境中のリンの循環を研究する上で新たな指標を提供することが可能であると考えている。

研究成果の学術的意義や社会的意義

リンは生物にとっての必須元素であり核酸、細胞膜や骨などの主要成分である。河川域や海洋のリンの循環は自然界の生命の営みを理解する上で極めて重要であり、近年無機態が重合したポリリンの役割が注目されているが、従来の定量法ではポリリンと有機態リンの濃度を合わせて定量していたため、ポリリン自体の役割を明確に把握することができていなかった。本研究ではポリリンを有機態リンと区別して定量する方法を開発し、河川水などの天然試料へ応用することに成功した。今後のリンの循環を研究する上での新たな展開に向けて貢献できると考えている。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 環境水中の溶存リン化学種のスペシエーション - 有機態リンとポリリン濃度の経時変化2022

    • 著者名/発表者名
      横井邦彦、久保埜公二
    • 学会等名
      日本分析化学会第71年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 光分解を用いた溶存態リンのスペシエーションと分解効率に及ぼす過酸化水素の効果2021

    • 著者名/発表者名
      横井邦彦、山中雄介、永江あゆみ、久保埜公二
    • 学会等名
      日本分析化学会第70年会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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