研究課題/領域番号 |
20K05555
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
中原 佳夫 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (10432600)
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研究分担者 |
宮崎 淳 和歌山大学, システム工学部, 講師 (50467502)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | シリカナノ粒子 / 近赤外蛍光色素 / 物理吸着 / ラトル型 / エッチング / 蛍光細胞イメージング / 水分散 / タンニン酸 / 細胞イメージング / 水分散性 / 蛍光色素 / 蛍光細胞イメージング剤 / フルオレセイン / ローダミンB / シード媒介成長法 / ラトル型粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
生体中で安全に使用でき、近赤外領域で強く発光し、粒径が50 nm程度で水分散性に優れた蛍光細胞染色剤を設計・合成する。そのために、近赤外蛍光色素を物理的に固定したシリカナノ粒子を合成し、さらに粒子表面をタンニン酸で被覆することで、機能性と生体適合性を兼ね備えた蛍光性ナノ粒子を開発する。得られた粒子について、近赤外蛍光性とコロイド安定性を調査し、既存の蛍光細胞染色剤に対する優位性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
近赤外蛍光色素を物理吸着によって内包する蛍光性のナノ粒子が、シリカナノ粒子をシード粒子とするシード媒介成長法によって簡単に合成された。粒子表面をタンニン酸で被覆することで、生体適合性が付与されるとともに蛍光色素の光安定性が向上した。また、蛍光色素修飾シリカナノ粒子について、塩基や加熱によって部分的なシリカエッチングが行われ、ラトル型へと変換された。このエッチング操作によって励起光の透過性が向上し、結果として粒子からの蛍光強度が増加した。最終的に、タンニン酸被覆オキサジン725内包シリカナノ粒子はアフリカミドリザル腎臓由来細胞の蛍光イメージングのためのラベル化剤として用いることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに開発された近赤外蛍光性シリカナノ粒子のほとんどの場合で、蛍光色素は化学結合によってシリカナノ粒子に導入されていたが、本研究ではシード媒介成長法を用いることで、物理吸着によって簡便に蛍光色素をシリカナノ粒子に導入できた。これにより本合成法を適用すれば、他の種類の近赤外蛍光色素についてもシリカナノ粒子に簡便に導入できると期待される。また、蛍光色素修飾シリカナノ粒子を熱エッチングしてラトル型へと変換することで、結果として粒子からの蛍光強度が増加することを明らかにした。本手法は、今後の蛍光性シリカナノ粒子の化学修飾の指針になり得ると思われる。
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