研究課題/領域番号 |
20K05595
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 金沢大学 (2021-2023) 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 (2020) |
研究代表者 |
山田 秀尚 金沢大学, 先端科学・社会共創推進機構, 准教授 (60446408)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アミン / 遷移状態理論 / 酸化劣化 / 溶媒効果 / CO2回収 / カルバミン酸 / カルバメート / バイカーボネート / 密度汎関数法 / 誘電率 / ポリアミン / ジアミン / アルキルアミン / ポリエチレンイミン / モノエタノールアミン / 一重項酸素 / 互変異性 / 酸化 / アルカノールアミン / イオン液体 / 酸化反応 / ラジカル反応 / CO2 |
研究開始時の研究の概要 |
アミン水溶液を用いたCO2回収は、発電所などの排出源に適用可能であることが実証済みの地球温暖化対策技術である。現在、水に替わる溶媒を用いることで、当該技術の省エネルギー化や環境負荷低減を目指す研究開発が盛んに行われている。省エネルギーが見込める理由の一つは、CO2とアミンとの反応に溶媒が与える反応場効果の違いにある。研究代表者は、本系での反応場効果の重要性にいち早く着目し、量子化学計算を用いて解析を行ってきた。本研究では、これをアミンの酸化反応に拡張し、「CO2回収用アミン溶液の溶媒がアミンの酸化反応に及ぼす反応場効果」を検証する。
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研究成果の概要 |
CO2回収はカーボンニュートラル社会のキーテクノロジーとして位置づけられる。現在、排ガス等からCO2を回収する際に用いられているアミン溶液では、特にその酸化劣化耐性が実用上の課題となっている。アミン溶液の溶媒は水であることが多いが、有機溶剤やイオン液体などの非水溶媒を用いた溶液の開発も盛んである。そこで、本研究では、アミンの酸化劣化反応について、その溶媒依存に関する詳細を、量子化学計算等によって明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、アミン溶液のアミン分子構造や溶媒種を変えることで、溶液の酸化劣化耐性が大きく改善できる可能性が示唆された。また、量子化学計算によって、アミンの酸化劣化に係るキーリアクションが明らかとなり、さらに、劣化初期過程における一連の反応のエネルギーダイアグラムが得られた。以上のような成果が、今後のCO2回収技術開発において、液の耐久性向上や回収プロセスのオペレーションコストの低減に繋がることが期待できる。
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