研究課題/領域番号 |
20K05626
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
後藤 博正 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (40292528)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 磁性 / 高分子合成 / 繊維科学 / キラリティー / らせん高分子 / 電子スピン共鳴 / 超伝導量子干渉計 / X線回折 / ヘリカル / キラル / 高分子 / 導電性 / 液晶 / 有機磁性体 / ヘリカル構造 |
研究開始時の研究の概要 |
常磁性ラジカルをもつ光学活性共役系高分子を合成する。これによりスピンがキラルなヘリカル状態を形成する「ヘリカル磁性高分子」を実現し、その磁性を評価する。スピンの位置がキラルであればそのスピンの作るダイポールの場もキラルとなる。そしてキラルな構造中に配置されたスピンもキラルな配列になる。この高分子を合成するために、1) 光学活性な置換基と安定ラジカルをあわせもつ共役系高分子を合成する。さらに、2) キラルな液晶性反応場で安定ラジカルをもつ高分子を合成する。これにより磁気・光学的異方性の制御可能なヘリカルキラル有機材料の開発を行う。
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研究成果の概要 |
キラルな磁性ポリマーおよびコンポジットの作成を行った。また、液晶中で主鎖型らせん高分子のポリフェニルイソシアニドの精密合成を行い、この磁場配向を行った。またポリチオフェン骨格を有する立体規則性の高いキラル磁性ブロックコポリマーのリビング重合型の合成を行った。磁性ブロックとしてフェノキシラジカルを導入した。もう一方のモノマーブロックの側鎖にはキラルな置換基を導入した。これらの磁性を電子スピン共鳴(ESR)、超伝導量子干渉計(SQUID)で評価した。以上、磁性と光学活性を併せ持つ高分子物質の合成と物理化学的な物性の評価を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子磁性体とらせん高分子を融合した新しい光学活性らせん磁性体の研究である。磁性と光学活性を併せもつ高分子物質の合成と物理化学的な物性の評価を行った。本研究はポリマーキラル磁性や高分子スピンエレクトロニクスへの新たなアプローチとなる。また高分子の精密合成を基盤とする磁気-光学活性芳香族リビング重合への方向性を示すことができた。液晶と光学活性共役系高分子の合成手法を組み合わせ、電気-光学-磁気活性ヘリカル高分子を実現したことに学術的意義がある。
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