研究課題/領域番号 |
20K05663
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
|
研究機関 | 同志社大学 (2021-2022) 京都大学 (2020) |
研究代表者 |
太田 寛人 同志社大学, 理工学部, 准教授 (60546985)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 層状化合物 / 遍歴強磁性 / サブナノシート磁石 / 磁性材料 / バンド計算 / 局在磁気モーメント / 遷移金属ニクタイド / 化合物磁性 / 金属物性 |
研究開始時の研究の概要 |
強磁性金属が持つ金属特有の弱点を克服することは磁性材料研究の重要な課題である。遷移金属ニクタイドは金属と絶縁体の特徴を併せ持った化合物であり、強磁性金属の弱点を克服する鍵である。層状構造や遍歴・局在混合系などの強磁性金属の高品質試料の合成および各種物性測定や第一原理計算を駆使することで、遷移金属ニクタイドの強磁性金属で見られる特有の電子状態や磁気状態を体系的に理解し、新しい学理の構築と磁性材料研究の新しい指針の確立を目指すことが本研究の目的である。
|
研究成果の概要 |
本研究課題では、リン化物を中心とした遷移金属ニクタイドを磁性材料およびその機能強化の観点から研究を行なった。その結果、結晶構造の中でサイト毎に局在的な3d電子と遍歴的な3d電子が共存することができ、局在的な3d電子の磁気モーメントのみで磁気秩序を形成することを明らかにした。また層状の遷移金属ニクタイドについて、特殊な化学結合に由来する構造と電子状態の関係を一部明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は基礎的には遷移金属ニクタイドの局所構造と電子状態の関係の解明につながり、共有結合性が高く金属伝導を示す特殊な物質の理解につながる。一方で、遷移金属由来の遍歴強磁性の磁石化および性能強化に必要な希土類に関して、遷移金属が同様の役割を担い得ることを示しており、金属磁石に必須である希土類を遷移金属で代替するための手段につながる可能性がある。
|