研究課題/領域番号 |
20K05670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藤原 忍 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (60276417)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 蛍光体 / 希土類元素 / フルオロクロミズム / 光物性 / 表面科学 / イメージング / 化学センサ / 蛍光センサ / 光学センサ / ナノ材料 / 多孔質材料 / 表面・界面物性 |
研究開始時の研究の概要 |
効率よく光を発する材料は有機蛍光分子と無機蛍光体に大別される。有機分子の発光特性は外的な環境の影響を受けやすく、それを利用した蛍光センサの開発が今もなお盛んである。一方、有機分子は化学的・熱的安定性に乏しく利用できる環境が著しく制限される。そこで本研究では、長期にわたって耐久性の高い無機蛍光体に新たに外的環境への応答性を付与し、より過酷な環境下において危険物質や有害物質を簡便かつ高感度にセンシングできるシステムを構築することを目指している。
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研究成果の概要 |
見えない物質や現象を光の情報に変換して可視化する技術が注目されている。自らが光を発する材料をこの技術に応用する場合、現象や物質に応答して光り方が変わる仕組み(フルオロクロミズム)が必要である。本研究では種々のタイプの無機蛍光体材料を取り上げ、とくに表面の構造を制御した粒子や薄膜を合成した。そして、溶液中の還元性・酸化性分子、金属イオン、水素ガスなど反応性の高い化学種の存在下で発光強度が著しく変化する応答性を付与し、化学センサなどへの応用につながる成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の応用先は、水素ガス、大気・水質汚染物質、危険物質のセンシング・モニタリングなどである。例えば、過酸化水素は容易に入手でき、殺菌技術にも使われる一方で、使い方を誤ると大変危険である。よって、過酸化水素の簡易なオンサイトセンシングが課題となっており、とくにガスのモニタリング手法の確立が重要である。無機蛍光体は耐熱性、耐光性、耐薬品性、材料の取り扱いやすさなど材料工学的に優れた特徴をもつ。このような特徴を活かした光利用技術は、これからの安全で安心な社会の実現に大きく貢献できるものと確信している。
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