研究課題/領域番号 |
20K05703
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
竹森 洋 岐阜大学, 工学部, 教授 (90273672)
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研究分担者 |
古田 享史 岐阜大学, 工学部, 教授 (40173538)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | メラノソーム / オートファジー / メラニン合成抑制 / 薬物送達 / 構造活性相関 / メラニン合成 / メラノサイト / ケラチノサイト / マクロファージ / 蛍光ラベル / GFP / 細胞間輸送 / 細胞内小胞 / 細胞外小胞 / エクソソーム / メラニン / 化合物 / 薬物輸送システム / 蛍光物質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「白色メラノソーム」という新たな概念での薬物送達担体の研究である。薬の有効性向上と副作用低減における薬物送達システム「DDS」の重要性から、 カプセル・抗体を利用した様々な形態・手法が実用化されている。また最近では、miRNAの輸送にエクソソームの利用が注目を集めている。しかし、エクソソームはサイズが100nm以下しかないため、実用化を目指したエクソソームの制御法開発には、特殊な機器・試薬及び技能を必要とする。本研究では、10倍サイズのメラノソーム(エクソソームと起源が同一)に着目し、欠点を克服する以下の研究を通じて、新規薬物送達システムの可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
メラノソームを大量放出させる化合物の検証を実施し、オートファーシとの連動が示唆された。オートファージはメラノソームを分解し、細胞内メラニン量を低下させることか報告されているが、今回はメラノソーム放出促進で、細胞内メラニン量が低下した。加えて、メラニン合成酵素の発現や活性を抑制することでメラニン蓄積が少ないメラノソームの放出剤も同定した。この低メラニン含有メラノソームは蛍光化合物も同定でき、他の細胞への取り込みも評価できた。今回単離したメラノソームはケラチノサイトのみならずマクロファーシへもメラノソームが取り込まれ、薬物送達のシーズをとしての利用が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メラノソームが薬物送達の素材として活用できる可能性が示唆された。また、メラノソームをラベルできる化合物は、送達する薬物のリンカーとしても機能することから、今後の改良が期待される。一方で、メラノソームを取り込む細胞が、ケラチノサイトやマクロファージなどの貪食機能が亢進している細胞であったことから、今後は、細胞特異的にメラノソームを導入する手法の構築へと進めていく。また、ケラチノサイトのメラノソーム取り込みは、皮膚の色素沈着にも繋がる。そのため、メラノソームをメラノサイト内の止めておく技術の開発も望まれる。
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