研究課題/領域番号 |
20K05713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
富崎 欣也 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (90397026)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ペプチド / 金ナノロッド / フォトサーマル療法 / 近赤外光 / 光熱変換 / ガン化学療法 / 光熱変換特性 / ミトコンドリア / 多剤耐性ガン細胞 / ペプチド集合体 |
研究開始時の研究の概要 |
抗ガン剤の効果が弱まる多剤耐性(MDR)ガン細胞では、ABCトランスポーターファミリーが、ATP依存的に疎水性抗ガン剤を細胞外へ排出することが原因のひとつと考えられており、ATPを産生するミトコンドリアの機能制御が不可欠となっている。本研究課題では、MDRガン療法への応用展開を目指して、①ミトコンドリア局在シグナルを結合したペプチド集合体で表面修飾した金ナノロッド(GNR)をMDRガン細胞のミトコンドリアへ蓄積させ、②近赤外光照射下、GNRの光熱変換特性によるミトコンドリアの熱破壊ならびに抗ガン剤の放出促進を図る「MDR克服型ドラッグデリバリーシステムの構築」を目的とする。
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研究成果の概要 |
ミトコンドリア局在性ペプチドとPEGで被覆した金ナノロッドを合成し、808 nm近赤外光照射下における光熱変換特性を評価し、HeLa細胞への細胞毒性を評価し、ペプチドで被覆された金ナノロッド(AuNR-peptide)と近赤外光照射の組み合わせがガン細胞に効率よくダメージを与えることを見出した。本研究成果は、ガンのフォトサーマル療法技術の発展に寄与すると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内のミトコンドリアは固有のアポトーシス(プログラム細胞死)経路を有し、生体内のエネルギー通貨であるATPを産生するオルガネラである。すなわち、ミトコンドリアのATP産生能を低減することができれば、ABCトランスポーター活性の阻害を通じて抗ガン剤の細胞内滞留性の向上が達成できるのではないかと考える。本研究は、皮膚透過性の高い近赤外光を用いることでガン細胞を死滅させるフォトサーマル療法への応用を目指しており、社会的意義は高いと考える。
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