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ネクロトーシス課程にて長鎖脂肪酸が膜物性に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 20K05728
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分37020:生物分子化学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

梅川 雄一  大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (20587779)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード極長鎖脂肪酸 / ネクロトーシス / 脂質二重膜 / 蛍光測定 / 蛍光標識 / 長鎖脂肪酸
研究開始時の研究の概要

ネクロトーシスは比較的最近定義された細胞膜の崩壊を伴うプログラムされた細胞死であり、その分子メカニズムに注目が集まっている。このネクロトーシスの過程において、細胞膜中に極長鎖脂肪酸が蓄積されることが明らかになり、細胞膜を崩壊させる作用に極長鎖脂肪酸が重要な働きをしている可能性が示唆された。そこで本研究では、様々な蛍光分子や重水素標識体を用いて、極長鎖脂肪酸が細胞の物理的性質に与える影響を詳細に評価し、ネクロトーシス過程における極長鎖脂肪酸の役割を明らかにする。

研究成果の概要

ネクロトーシスとの関連が指摘されている極長鎖脂肪酸(VLCFA)が脂質二重膜に与える影響を詳細に評価するため、蛍光標識VLCFAの合成を行い、種々の条件で蛍光測定実験を行った。その結果、VLCFAは脂質二重膜中央部での脂質分子の秩序を上昇させ、相転移温度を上昇させることが示された。また固体NMR、分子動力学計算を行ったところ、VLCFAのアルキル鎖末端が反対側の脂質リーフレットに挿入される、もしくは二重膜中央部で折れ曲がる構造をとるなど、膜中央部での原子密度を上昇させることが示唆され、VLCFA特有の膜物性変化を引き起こしている可能性が示された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本件研究によりVLCFAが脂質二重膜中央部でのオーダーを上昇させることが示された。これは脂質二重膜内外葉の相互作用(インターリーフレットカップリング)を強め、細胞膜を介したシグナル伝達に関与している可能性がある。これはネクローシス特有のプロセスにおいて、VLCFAが細胞膜のイオン透過能を上昇させるだけでなく、シグナル伝達においても重要な役割を担っていることが考えられる。
また本研究で合成した蛍光標識VLCFAは、他の脂質分子の研究、例えばlignoceroyl sphingomyelinの研究等にも応用可能であり、今後の脂質膜研究への展開が期待できる。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 極長鎖脂肪酸が脂質二重膜へ与える影響の解析を目指した新規蛍光プローブの合成と評価2022

    • 著者名/発表者名
      福永 志穂、梅川 雄一、村田 道雄
    • 学会等名
      日本化学会第102回春季年会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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