研究課題/領域番号 |
20K05812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
古屋 俊樹 東京理科大学, 創域理工学部生命生物科学科, 准教授 (20367064)
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研究分担者 |
朽津 和幸 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 教授 (50211884)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 植物免疫活性化微生物 / 内生菌 / 微生物農薬 / 植物培養細胞 / 活性酸素種 / 細胞間相互作用 / アブラナ科植物 / 植物病原菌 / 植物免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、環境保全型農業の実現に向けて、微生物細胞と植物細胞の相互作用に着目した、植物の免疫を活性化する微生物の新しい評価法を開発し、免疫活性化剤として効果を発揮する新規植物内生菌および内生菌由来化合物の取得を目指す。植物は病原菌を受容すると活性酸素種(ROS)を生成し、ROSをシグナルとして自身の免疫系を作動させるが、本研究で開発する手法はこのROS生成を指標として植物の免疫系を活性化する微生物を探索するという画期的なものである。本研究により、内生菌と植物の相互作用について有用な知見を得るとともに、その成果は安全な農業生産とその増大への大きな寄与が期待される。
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研究成果の概要 |
植物の免疫を活性化する微生物は、微生物農薬としての利用に期待が寄せられている。しかしながら、微生物の植物免疫活性化能を評価する簡便な手法がなく、当該微生物のスクリーニングに多くの時間と労力を要しているのが現状である。そこで本研究では、微生物と植物培養細胞の相互作用に着目した植物免疫活性化能の評価手法を開発した。さらに、コマツナとダイコンの内部から細菌を分離し、開発した評価手法に供した。その結果、一部の細菌は植物培養細胞の免疫応答を亢進し、実際にこれらの細菌を植物に接種することにより、植物に耐病性を付与できることを明らかにした。植物免疫活性化内生菌が有する植物免疫活性化成分についても解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物の植物免疫活性化能を評価することは一般に困難だが、本研究では植物培養細胞を利用した簡便な評価手法を開発することができた。この評価手法を利用して取得された細菌は、実際に植物に耐病性を付与できることも確認しており、微生物農薬の利用や普及に貢献できる技術であると考えている。また、植物免疫活性化内生菌が有する植物免疫活性化成分についても解析し、内生菌は属種により異なる植物免疫活性化機構を有していることが示唆された。これらの植物免疫活性化成分についても農業に応用できる可能性がある。
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