研究課題/領域番号 |
20K05830
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
中島 将博 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 准教授 (60580727)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | β-1,2-glucan / β-1,2-glucanase / transglycosidase / β-glucosidase / β-1,2-グルカン / 糖転移活性 / β-1,2-グルコオリゴ糖 / 配糖体 / 糖質加水分解酵素 / β-グルコシダーゼ / 糖質加水分解酵素ファミリー / β-1,2-グルカナーゼ / 糖質関連酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
糖鎖の構造は複雑多様であり、それに対応して糖鎖の合成、分解に関わる酵素の機能と構造も多様である。しかし、これらの酵素の探索において糖鎖の調製が解析の現実的な障壁となる場合は少なくない。β-1,2-グルカンは天然の希少な糖鎖であり、この糖鎖に関連する酵素群の探索は遅れている。本研究では、β-1,2-グルカン関連酵素群の中からβ-1,2-グルカナーゼの遺伝子クラスターの糖質関連酵素ファミリー(GH)1に属するβ-グルコシダーゼホモログとGH35に属するβ-ガラクトシダーゼホモログの機能構造解析を行う。また、これらを用いてβ-1,2-グルカンの環状化を行う酵素の機能解析用基質の調製法の確立を行う。
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研究成果の概要 |
Glycoside hydrolase (GH)ファミリー35のホモログよりβ-1,2-グルコシド結合に作用してグルコース単位を転移する新規活性を有する酵素を発見し、新規EC番号が付与された。また、この酵素の立体構造解析により結合位置特異性や加水分解反応が全くなく糖転移活性のみが生じる構造的要因を明らかにした。また、本研究対象であるGH1ホモログの機能構造解析によりこの酵素がβ-1,2-グルコオリゴ糖を本来の基質とする酵素であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖鎖の合成分解は糖鎖の代謝の理解や利用を進める上で必須である。本研究による新規な反応を触媒する糖転移酵素の発見はそれ自体が高い学術的意義を示すものであり、また、β-1,2-グルカン、β-1,2-グルコオリゴ糖に関連する新たな糖鎖の合成が可能になったことで、糖鎖の利用可能性を拡大したと言える。本研究ではGH1という最も主要なβ-グルコシダーゼのグループにβ-1,2-グルカン関連酵素が存在することを示した。学術的には糖質関連酵素の多様性を理解する確かな一歩であると言える。
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