研究課題/領域番号 |
20K05858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
野川 俊彦 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 技師 (40462717)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 微生物二次代謝産物 / ブロスライブラリー / 新規活性物質 / 多変量スクリーニング / 生物活性 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題実行者は、微生物代謝産物フラクションライブラリーとオリジナルスペクトルデータベースNPPlotを組み合わせた新規化合物の探索系を確立している。本課題では複数の培養条件を用いることでライブラリーを拡張し、それに多様な生物活性評価を組み合わせた新規活性物質の探索系を構築する。多様な構造および生物活性情報の処理には主成分解析を応用する。構造情報はLC/MSとTLCによる含有窒素原子の情報を活用する。活性は主に細胞毒性と抗菌活性を評価する。微生物代謝産物は創薬資源として重要であるが精製の手間や新規物質発見の難しさなどの欠点がある。本課題ではこれらの欠点を解消する新規活性物質の探索系を構築する。
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研究成果の概要 |
本課題では、新規微生物二次代謝産物の探索と単離を目的に以下の5項目に沿い研究を遂行した。(1)複数培地によるブロスライブラリーの作製、(2)ライブラリーのLC/MSおよびTLCによる含有化合物の物性取得、(3)ライブラリーの生物活性評価、(4)物性および生物活性データの多変量解析によるブロス評価、(5)活性物質の単離・同定。放線菌および糸状菌を複数培地にて培養し、約1,500種の微生物ブロスを調製した。LC/MS、TLC、生物活性評価の結果からブロスを選定し、それらブロスより新規活性物質を単離、構造決定した。結果を学会や学術論文として報告した。本研究により本法法の有用性を確認することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物二次代謝産物は、多様な構造や生物活性から重要な化合物群である。しかし、その探索研究には精製の手間や時間、最近では新規化合物発見の難しさなどの問題がある。そのため、有用性は理解されながらもコストや成果の得にくさなどの面から研究の継続が困難になっている。本課題では微生物の二次代謝産物生産能の有効利用に着目し、複数の探索方法の組み合わせにより新規化合物群の探索を行った。本課題を通して確立した方法により新規活性物質を有効に探索することができ、医薬品などのシード探索やバイオプローブの創出につながることが期待できる。さらに、限りある微生物資源の有効活用においても重要である。
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