研究課題/領域番号 |
20K05888
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 高崎健康福祉大学 (2021-2022) 東京工業大学 (2020) |
研究代表者 |
應本 真 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 講師 (30447362)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 味覚 / 味細胞 / 細胞分化 / 転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
味覚の感知を担う感覚細胞である味細胞は幹細胞から継続的に供給され、1~3週間の周期でターンオーバーを繰り返している。甘味、旨味、苦味、酸味、塩味の5基本味は、互いに異なる味細胞により受容されて生じる。様々な味を感じるためには、各味細胞種が一定の割合で存在する必要があるが、味細胞を産生する分子機構の多くは不明である。本研究では、苦味を受容する味細胞(苦味細胞)に発現する転写因子を同定し、その機能を解析することにより、苦味細胞が産生される機構を明らかにすることを目的とする。味蕾の構成要素の一つである苦味細胞の産生機構の解明は、様々な味を感じる仕組みを理解する契機となる。
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研究成果の概要 |
味覚は、食品中に含まれる物質が口腔内の味蕾中の味細胞により受容されることにより生じる。甘味、うま味、苦味、酸味、塩味の5基本味は、それぞれ異なる味細胞によって受容される。こうした味細胞種の多様性を生み出す分子機構を明らかにするため、特定の味細胞に発現する転写因子の探索を行ったところ、Eya1が苦味細胞に特異的に発現することを見出した。次に、味蕾におけるEya1の機能を解析するために、味蕾特異的にEya1を欠損したマウスを作製した。このマウスの味蕾では、苦味受容体のシグナル頻度が減少していたことから、Eya1が苦味受容味細胞の分化に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
味細胞は1-3週間の寿命を持ち、口腔内では、上皮系の細胞系譜に属する幹細胞から絶えず新たな味細胞が供給され続けている。常に様々な味を感じることができるのは、種々の味細胞が一定の割合で存在しているためである。こうした味覚の恒常性を解明するためには、種々の味細胞がどのように産生され、それぞれの機能を持った味細胞に分化していくのかを理解する必要があり、本研究の成果は、味覚の恒常性を維持するための機構の解明やさらには味覚障害の発症機構の解明へと繋がることが期待される。
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