研究課題/領域番号 |
20K05893
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 前橋工科大学 |
研究代表者 |
薩 秀夫 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (80323484)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 乳酸菌 / インターロイキン12 / マクロファージ / ナチュラルキラー細胞 / IL-12 / NK細胞 / IL-10 / プロバイオティクス / フィトケミカル |
研究開始時の研究の概要 |
感染症は現代社会において極めて大きな脅威であり、その予防には免疫力の強化が重要である。本研究では食品によって免疫力を高めることを目的とし、免疫細胞の一種であるナチュラルキラー(NK)細胞とその活性化を誘導するIL-12に注目して、IL-12を介してNK細胞を活性化する食品成分を探索する。また見出された食品成分について、IL-12発現亢進の作用メカニズムの解析及びin vivo系での検証をおこなう。
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研究成果の概要 |
感染症などに対する生体防御に重要なNK細胞を活性化するインターロイキン12(IL-12)に注目し、マクロファージモデル細胞を用いてIL-12の発現を亢進する乳酸菌株の探索をおこなった。その結果、2種類の乳酸菌株が顕著にIL-12の発現・分泌を亢進することを見出した。さらに菌株に一つは、主として菌体RNAがTLRなど細胞内シグナル分子を介してIL-12発現を亢進することを見出した。また、この菌株をマウスに経口投与した結果、一部の臓器でIL-12の発現亢進が確認された。さらに本菌株を粉末化した菌体においてもIL-12発現亢進能が確認され、様々な食品への添加が可能であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、近年の世界的な感染症含め感染症などに対する生体防御能を高めることが期待される食品成分を、特に乳酸菌の中から探索・解析した。その結果、生体防御に大きく関わるナチュラルキラー細胞を活性化するインターロイキン12(IL-12)の発現・分泌を顕著に亢進する乳酸菌株を新たに見出すことができた。さらに1株については、菌株によるIL-12発現亢進について、新たな細胞内シグナル伝達経路を介していることを見出すに至った。さらに今回見出された乳酸菌株は、大量調製に向けて粉末化した状態でもIL-12誘導活性を確認することができ、実際の食品への添加など新たな食品開発への応用も期待できる。
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