研究課題/領域番号 |
20K05967
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 岡山県農林水産総合センター生物科学研究所 |
研究代表者 |
鳴坂 義弘 岡山県農林水産総合センター生物科学研究所, その他部局等, 専門研究員 (20335459)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 抵抗性タンパク質 / 抵抗性遺伝子 / Rタンパク質 / R-遺伝子 / AVRエフェクター / アブラナ科野菜類炭疽病菌 / シロイヌナズナ / 植物免疫 / 抵抗性蛋白質 / アブラナ科炭疽病菌 / 炭疽病菌 / エフェクター / デコイモデル / 遺伝子対遺伝子説 |
研究開始時の研究の概要 |
植物は病気から身を守るため、病原体が分泌するAVRエフェクターを抵抗性(R)蛋白質により認識して病原体の存在を感知し、病原体に対する抵抗性を発揮している。本研究では、独自に発見した炭疽病菌を認識する複数のR蛋白質に着目し、機能未知のR遺伝子RCH1の同定と本蛋白質が認識するAVRエフェクターの特定、RCH1の破壊植物の作製と本R蛋白質の抵抗性における役割および貢献度を解明する。以上により、宿主植物―病原体間の適応共進化を分子レベルで解明し、世界中で猛威を振るう炭疽病に対する抵抗性作物の創製に寄与する。
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研究成果の概要 |
植物は病原体の攻撃に対して、病原体が分泌する非病原性因子(AVRエフェクター)を抵抗性(R)タンパク質により認識し、病原体に対する抵抗性を発揮している。研究代表者は、モデル実験植物シロイヌナズナのゲノム上に病原糸状菌のアブラナ科野菜類炭疽病菌に対する抵抗性(R-)遺伝子として、5番染色体に座乗するデュアルR-遺伝子RPS4/RRS1と4番染色体に座乗するRCH1の2セットが存在することを新たに明らかにした。これらはそれぞれ単独で機能し、どちらかを有することで炭疽病菌に対する抵抗性を示した。本研究により発見したRCH1は既存のドメインを有しておらず、新規なRタンパク質であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シロイヌナズナは世界で最も研究が進んだモデル植物であり、多種多様なリソースと豊富な技術、情報が蓄積されている。このためシロイヌナズナを活用すれば、有用遺伝子の探索と機能解明を迅速に進めることができる。そしてその成果をゲノム編集技術などを介して産業植物に適用することにより、革新的な農業技術の開発につなげることが可能である。そこで研究代表者は、作物に重篤な病害を引き起こす炭疽病菌に対する防御機構を解明するため、シロイヌナズナを対象とした分子レベルの研究を進めてきた。本研究により、宿主植物-病原体間の適応共進化を分子レベルで解明し、世界中で猛威を振るう炭疽病に対する抵抗性作物の創製に寄与する。
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