研究課題/領域番号 |
20K05989
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
田村 健一 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門, 上級研究員 (10414749)
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研究分担者 |
清 多佳子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門, 主任研究員 (40391362)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | イネ科牧草 / イタリアンライグラス / エンドファイト / Epichloe / 相利共生 / 垂直伝播 / Epichloe uncinata / Epichloe属 |
研究開始時の研究の概要 |
共生糸状菌(エンドファイト)はイネ科牧草の耐虫性向上に寄与することから品種開発に利用されているが、その共生関係の安定化が課題であり、特に垂直伝播、すなわちエンドファイトの種子への移行率がしばしば問題となる。そこで本研究では移行率向上のための基礎的知見を得ることを目的に、イタリアンライグラスとEpichloe uncinataの共生系を対象に、E. uncinataの垂直伝播を制御するイタリアンライグラスの遺伝的要因および関連する環境要因を明らかにする。またE. uncinataの種子への移行制御が、どの生育ステージの、 どの部位で、どのような機構で生じているかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
共生糸状菌(エンドファイト)はイネ科牧草の耐虫性向上などに寄与するが、感染の安定性が育種上の問題となる。イタリアンライグラスとEpichloe uncinata共生系を対象に、菌の植物体から種子への移行に関わる宿主植物側の遺伝的要因の解明を試みたが、当初想定した遺伝的な分離は生じず、菌の安定的な種子への移行が認められた。次に菌の種子から幼苗への移行をE. occultansと比較した結果、高温や高湿処理により移行率が顕著に低下したことから、E. uncinata共生系における感染率低下の最も大きなリスクは種子の保管条件にあることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イタリアンライグラスとEpichloe uncinata共生系における菌の感染率低下が主に種子保管中に生じることを明らかにしたことで、エンドファイト感染品種の普及のためには、種子中の菌の安定性の高い品種の開発や種子の低温保存の重要性を明確化できた点に社会的意義がある。さらにエンドファイトの宿主特異性に関わりうる成果が得られた点には学術的意義がある。
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