研究課題/領域番号 |
20K06012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大川 克哉 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 講師 (00312934)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | パッションフルーツ / 花芽分化 / 花蕾発育 / 光合成 / 炭酸ガス / 根圏温度 / 果実肥大 / 着果数 / 葉果比 / 着果 / 無機成分吸収特性 / 根圏環境 / 新梢冷却 / 養液栽培 / 乾物重 / 全炭素含量 / 果実収量 / 植物工場 |
研究開始時の研究の概要 |
太陽光利用型植物工場でのパッションフルーツの周年・高品質・多収生産技術を確立するための基礎資料を得ることを目的に,本研究では第1に新梢中部において花蕾発育が停止する要因の解明を,樹体内における光合成産物の分配と転流,無機成分の吸収と分配,それらの植物体各器官における量的および季節的変化から試みる.第2にパッションフルーツの適正葉果比を明らかにするとともに,葉果比の違いが葉の光合成特性や物質生産に及ぼす影響を明らかする.さらに,その結果に基づいた着果方法の開発を行う.第3に高炭酸ガス環境がパッションフルーツの光合成特性や果実品質や収量,樹の生理生態的特性に及ぼす影響を明らかにする.
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研究成果の概要 |
植物工場でのパッションフルーツの果実生産を目的に,花蕾発育,葉果比および炭酸ガス環境が着果や果実品質に及ぼす影響が調査された.パッションフルーツの花蕾発育は着果量に大きく影響され,葉果比が低下すると光合成産物や無機成分の供給が不足し発育が停止すると考えられた.また,パッションフルーツの適正葉果比は9であることが明らかとなった.炭酸ガス施用は新梢生育には影響しないが,花芽分化を促進し,着果数を増加させるとともに,果実肥大を促進した.これらのことは,パッションフルーツへの炭酸ガス施用は葉の光合成速度を高め,適正葉果比を低くすることにより,果実生産性を高める可能性があることを示している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,パッションフルーツの花芽分化,花蕾発育と光合成産物や無機成分との関係,また適切な葉果比が明らかとなった.また,炭酸ガス環境や根圏および新梢の温度などの環境制御により,着果数や果実肥大促進効果のあることが明らかとなった.これらの知見を基に,太陽光利用型植物工場でのパッションフルーツ栽培における積極的な環境制御技術およびこれらを用いた高品質果実の多収生産技術の確立につなげることが可能と考えられる.
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