研究課題/領域番号 |
20K06014
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
岸本 宗和 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (20603195)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ブドウ / ワイン / 気候変動 / 温暖化適応技術 / 副梢栽培 / 温暖化適応 / アントシアニン / 副梢 |
研究開始時の研究の概要 |
ワイン用ブドウの生育・成熟期を遅らせて、収穫を望む時期に変更する新たな栽培モデルの構築を目指して、研究代表者が考案したブドウの新梢摘心および花穂切除処理により誘導される副梢を利用する栽培技術(特開2016-146827)を基に、次の研究を行う。 ①ブドウの新梢摘心および花穂切除処理の時期と副梢果房の生育・成熟時期、生育期間の気温、ブドウの果実成分含有量、ワイン品質との関係の解析 ②新梢摘心および花穂切除により誘導される副梢上の花穂形成に影響を及ぼす要因の解明 本研究により、ブドウの成熟期を冷涼な晩秋に計画的に変更し、温暖化に適応してワインの品質を向上できる効果が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究は、副梢栽培技術を用いるワイン用ブドウ栽培において、新梢と花穂を切除する時期を調節し、収穫を望む時期に遅らせて温暖化に適応する新たな栽培モデルの構築を目的とした。 ‘マスカット・ベーリーA’および‘カベルネ・ソーヴィニヨン’を用いた複数年にわたる試験において、新梢と花穂を切除する時期に応じて開花、着色、収穫時期を遅らせ、成熟期間の気温を低くすることで果実成分およびワイン成分含有量をコントロールできることが示された。また、副梢栽培により減少する収穫量を増やす整枝方法、副梢上の花穂誘導に影響を及ぼす要因についても併せて検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気候変動による気温の上昇は、ワイン用ブドウの着色不良、酸味や香りの減少を通してワインの品質低下をもたらす脅威である。本研究の成果は、特別な設備を必要とせずに成熟時期を遅らせて、気候変動による気温上昇の影響を緩和できる新たなブドウ栽培モデルとして普及が期待される。露地栽培においてブドウの成熟時期を人為的に変更できるようになることで、気象条件がワインの品質に及ぼす影響の解析など、更なる研究の発展が望まれる。
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