研究課題/領域番号 |
20K06019
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
岡田 貴裕 佐賀大学, 医学部, 助教 (30584809)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 配糖体 / 香気成分 / 糖転移酵素 / マンゴー / 果実 / UGT / 配糖化 |
研究開始時の研究の概要 |
香気成分の貯蔵量は植物の生理機能を左右する重要な要因である。しかしながら、その鍵となる配糖化プロセスは多くの作物において未知なままであり、香り貯蔵の役割・生理的意義には不明な点が多い。 本研究課題では、アーウィン種マンゴー果実の香気貯蔵に関わると考えられるUDP-糖転移酵素(UGT)ファミリー遺伝子を特定し、それらの機能や発現特性を詳らかにしていく。さらに、香気配糖体の貯蔵形態を包括的に検討していくことにより、UGTファミリー遺伝子が果実の生産性や耐病性、さらには食味にどのように影響するのかについて具体的な示唆を得る。
|
研究成果の概要 |
アーウィン種マンゴーは食味・生産性に優れる一方で、登熟が進むにつれ炭疽病に罹りやすく、品質管理が難しいことで知られる。本課題では、化学防御機能に優れたモノテルペンアルコール類の配糖化プロセス(貯蔵経路)に着目し、果実の脆弱性に関わる生理的要因を探ることとした。研究計画を遂行することにより、ゲノム情報および関連遺伝子情報を網羅するとともに、モノテルペンアルコール類の配糖化に特化したUDP-糖転移酵素群の同定を達成した。また、果実におけるモノテルペンアルコール配糖体の合成効率が登熟に連動することを明示し、本事象が配糖化経路よりむしろ、二次代謝系の特性に起因する可能性を見いだした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究開始当初、マンゴーのゲノム情報は未解読であり、生体防御機構やその分子基盤に関する情報は非常に限られていた。本研究において化学防御機能に特化した香気成分の貯蔵プロセスとその特性、二次代謝関連遺伝子群の情報を網羅したことで、アーウィン種マンゴーの耐病性についてより具体的な検討・考察が可能となる。これを達成することにより、将来的に優良品種の育種や品質管理・高付加価値化の方針が得られると期待できる。
|