研究課題/領域番号 |
20K06030
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
池田 和生 山形大学, 農学部, 准教授 (80555269)
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研究分担者 |
牛島 幸一郎 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (20379720)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | セイヨウナシ / 果皮色 / 組織培養 / アントシアニン / 不定根 / カルス / キメラ / 果皮 / Embryogenic Callus / 次世代シークエンス / ゲノーム解析 / 次世代シーケンス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、セイヨウナシにおける果実の表面全面が着色する形質のメカニズムについて、組織培養技術と遺伝子解析技術を組み合わせることによってその機構を解明することである。この形質はキメラと呼ばれる、由来が異なる細胞よってもたらされており、組織培養によって異なる由来の細胞を分離し、分離した細胞に含まれる遺伝情報をDNAおよびRNAレベルで解析にすることによって赤く着色するメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
セイヨウナシの果皮は一般的に緑色だが,突然変異によって果皮が赤く着色する品種がある.これは果皮を形成する細胞のみが変異したキメラ個体といわれている.組織培養技術を用いて,赤着色果皮と非赤着色果皮それぞれからカルスを作出し,両者間で大きく発現が異なっている遺伝子を網羅的に解析した.その結果,アントシアニンの代謝に関わる遺伝子が非赤着色果皮と比較して赤着色果皮において強く発現していることが明らかとなり,着色変異にその遺伝子が関与している可能性が高いことが示唆された.また,カルスから植物体を再生させる培養条件を検討し,根を発生させる培養条件を明らかにすることができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
突然変異によってもたらされたセイヨウナシの果皮全面が赤く着色する形質は遺伝しない形質のため,その特徴を持つ新しい品種を交配育種では育成できない.本研究の成果では,全面赤着色形質を遺伝する形質として示すセイヨウナシ個体を再生する組織培養条件の一部が明らかとなった.一方で,セイヨウナシの果皮が赤く着色する形質に関与している遺伝子がいくつか明らかとなり,今後はゲノム編集技術による赤着色形質に関する品種改良に利用されることが期待される.
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