研究課題/領域番号 |
20K06031
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 福井県立大学 (2021-2023) 山形大学 (2020) |
研究代表者 |
松本 大生 福井県立大学, 生物資源学部, 准教授 (30632129)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | サクラ属 / 自家不和合性 / S-RNase / DnaJ / アンチセンスオリゴ / カンカオウトウ |
研究開始時の研究の概要 |
サクラ属果樹は他の植物種と異なった「自己認識型」のS-RNase型自家不和合性を示すことが明らかにされているものの,不和合反応の背景で働く因子(共通因子)についてはほとんど同定されていない.本研究では,サクラ属の新規の花粉側共通因子候補であるDNaJ様タンパク質(SDJ)について機能解析と進化解析を行うとともに,雌ずい側共通因子候補と考えられるS-RNase結合雌ずいタンパク質の探索を行う.
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研究成果の概要 |
バラ科サクラ属果樹はS-RNase型の自家不和合性を示すために、結実が不安定になりやすい。自家不和合性の発現には特異性決定因子だけではなく、その他の因子(共通因子)も必要であることが知られている。報告者は以前、S-RNaseと結合する花粉タンパク質のスクリーニングにおいて新規のDNaJ様タンパク質(SDJ)を単離した。本研究では、SDJが共通因子である可能性を検証するために一連の分子生物学的な解析を行った。調査の結果、SDJはバラ科の分化過程で出現した遺伝子であり、自家不和合性に関与するように特異的に進化した可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
S-RNase型の自家不和合性は双子葉植物の祖先的機構だと考えられているが、近年ではそれぞれの植物種でメカニズムが多様化した可能性も指摘されている。本研究では、S-RNase型自家不和合性が特に特異な進化を遂げたと考えているバラ科サクラ属果樹を研究対象にして、新規の花粉発現DnaJ様タンパク質SDJについて解析を行った。調査の結果、SDJ遺伝子はバラ科の出現以降に誕生し、サクラ属の自家不和合性に関与している可能性が示唆された。
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