研究課題/領域番号 |
20K06082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
高務 淳 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80399378)
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研究分担者 |
仲井 まどか 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60302907)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ウイルス / 昆虫ポックスウイルス / モバイルエレメント / 昆虫ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
先ず、遺伝的に同一だが、エレメントの存否が異なる昆虫ポックスウイルス(EPV)を作成する。それらを供し、流行病による個体群動態に関わるパラメータの推定と、パラメータに関わる形質を比較する。データを基にしたモデルのシミュレーションと、野外モデル実験によって、エレメントがウイルス―昆虫の動態に与える効果を解析する。
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研究成果の概要 |
昆虫ポックスウイルスと昆虫ポックスウイルスに随伴するアディントウイルス様のエレメント(エレメントと称す)は、宿主であるチャノコカクモンハマキ個体群において関連を持って分布していた。また、ほとんどの昆虫ポックスウイルスはエレメントを保持していると考えられた。モデルによる解析では、エレメントが昆虫ポックスウイルスに与える影響の種類によって、宿主個体群の大発生を冗長したり、抑制したりする可能性が示された。本研究の実験条件では、エレメントの存否による昆虫ポックスウイルスや宿主昆虫への影響は検出できなかった。今後、エレメントが昆虫ポックスウイルスに与える効果について、より詳細な検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アディントウイルスに由来するモバイルエレメントは、原生生物の大型DNAウイルスに随伴するものが知られており、ウイルス―原生生物の生態や進化に重要な働きがある。本研究のエレメントは、多細胞生物の大型DNAウイルスに随伴するアディントウイルス由来のモバイルエレメントとして特筆すべきものである。また、ポックスウイルス科から見つかった初のモバイルエレメントである。多細胞生物とウイルスの生態や進化にもアディントウイルス由来のモバイルエレメントが役割を持つ可能性を示すものである。 昆虫の動態に与える影響を解明することにより、エレメントを活用した効率的な害虫制御法を開発できる可能性も秘めている。
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