研究課題/領域番号 |
20K06128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 |
研究代表者 |
大野 泰之 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林業試験場, 研究主幹 (30414246)
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研究分担者 |
梅木 清 千葉大学, 大学院園芸学研究科, 准教授 (50376365)
吉田 俊也 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (60312401)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 北海道 / 針葉樹人工林 / 広葉樹の材積 / 植栽木の材積 / 広葉樹の種組成 / 広葉樹の径級分布 / 植栽木の本数・材積 / 広葉樹の本数・材積 / 広葉樹の種組成タイプ / 広葉樹のサイズ構造 / 立地環境 / 広葉樹 / 個体間競争 / 径級分布 / 不成績造林地 / 種組成 / サイズ構造 / 侵入広葉樹 / 群集構造 |
研究開始時の研究の概要 |
病害などによって植栽木の多くが死亡した針葉樹人工林は「不成績造林地」と呼ばれ、一般にその後の管理が放棄される。その一方で不成績造林地には自然に広葉樹が侵入し、生き残った植栽木と混交林を形成することが多く、侵入広葉樹は針葉樹人工林の生態系における主要な構成要素となっている。しかし、これらの侵入広葉樹の資源推計はなされておらず、木材生産機能などの生態系サービスのポテンシャルを推定することが難しい。本課題では、針葉樹人工林に侵入した広葉樹の群集構造(種組成、サイズ構造)や動態を特に「人工林の成績」との関係から明らかにし、広葉樹の資源量を広域に推計するための知見を生態学的な視点から明らかにする。
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研究成果の概要 |
針葉樹人工林の成績の違いが広葉樹の材積とサイズ構造、種組成に与える影響を明らかにするため、全道の400林分のデータを解析した。広葉樹の種組成と構造(本数、材積、径級分布)には異なる要因が影響していた。針葉樹人工林の成績の程度の指標である植栽木の材積は広葉樹の本数と材積、径級分布に影響していた。針葉樹の材積が大きくなるに従い、広葉樹の本数と材積は減少し、平均サイズが小さくなっていた。広葉樹の種組成は針葉樹の材積と独立であり、気候や標高、地形などの生育環境の違いが影響していた。したがって、広葉樹を含めて針葉樹人工林の管理方法を検討するためには、人工林の成績とともに種組成の違いを考慮する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
平成31年4月1日にスタートした森林経営管理制度では、市町村が「林業経営に適さない森林」を管理することとなったため、健全な針葉樹人工林とともに混交林化、広葉樹林化した人工林が管理対象となるケースが増加するものと考えられる。しかし、これらの林分の実態や管理方法に関する知見は非常に限られたものであった。本課題では、北海道全域を対象に針葉樹人工林における広葉樹の生育実態、種組成を定量的に示した。
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