研究課題/領域番号 |
20K06155
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
山下 尚之 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (30537345)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 森林土壌 / 広域評価 / マッピング / 土層厚 / 実験計画法 / 機械学習 / 土壌特性値 / デジタルソイルマッピング / 最適サンプリング / 打ち切りデータ / 空間推定 / k平均法 / 最適化サンプリング / 山地・丘陵地 |
研究開始時の研究の概要 |
生態系サービス機能の可視化を目的とした土壌特性値(例:pH、土壌炭素、土層厚)の機械学習マッピング(空間推定)が急速に発展する一方で、条件付きラテン超方格法等の最適化サンプリング手法が注目されている。これは複数の環境因子による土壌特性値への影響を最適化した土壌採取地点を予め選択してその後の機械学習精度を高める手法であり、従来のランダム・格子点法での土壌採取が抱えていた課題を克服できる可能性がある。本課題は、既存の多点土壌調査データに対する模擬サンプリング実験によって最適化サンプリング手法の有効性を検証し、日本の山地・丘陵地の森林における次世代の土壌サンプリング技術を提案する。
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研究成果の概要 |
AIの発展によって土壌の性質をマッピングする技術が急速に進歩している。しかし、マッピングに最適化した測定地点選択(サンプリング)の手法に関する情報は少なく、特に複雑な地形を持つ日本の山地における適用についてはほとんど知見がない。本研究では、様々な地理空間情報(傾斜・斜面の位置等)を考慮に入れて調査前に適切な測定地点を選択する手法を、初めて日本の山地で適用してその性能を評価した。その結果、従来法に対する明らかなアドバンテージが認められ、特に少ない地点数で土壌の性質を広域にマッピングする際に有用であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌特性値のマッピングを最適化するサンプリング手法の開発は平野部や農地が多くを占める欧州を中心に発展してきた。日本の山地のように非常に複雑な地形上で手法の開発・検証を行った例はほとんどなく、学術的な意義が大きい。市町村・全国スケールにおける森林生態系サービスの空間評価の必要性は年々高まっており、本手法を活用した精度の高い土壌空間情報は、適切な炭素管理や防災機能評価等の行政ニーズに大きく貢献する。また、土壌調査を効率化できるため、様々な事業においてコスト削減の効果が期待できる。
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