研究課題/領域番号 |
20K06234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター |
研究代表者 |
藍川 晋平 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生物資源・利用領域, 主任研究員 (40567252)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 微細藻類 / メタン酸化菌 / 物質生産 |
研究開始時の研究の概要 |
湖沼は主要なメタンの自然放出源である。研究代表者はメタン酸化菌と微細藻類から成るメタンを起点とした共生系が存在する可能性を見いだした。本研究では、この共生系における生物間相互作用を明らかにすることで、水圏でのメタン循環メカニズムの理解を進め、その知見を温暖化ガス抑制技術やメタンからの物質生産技術へと昇華させることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、「メタン酸化菌と微細藻類から成る共生系を証明する」、「微生物タンパク質を例として、共生系を用いた物質生産技術を提案する」ことを目的とした。国内のメタンガスが発生している環境から採水し、メタンを唯一の炭素源とする条件で培養し、微細藻類の増殖を確認した。またメタゲノム解析により微細藻とメタン酸化菌が増殖していることを明らかにした。さらにメタン条件にて増殖した微細藻およびメタン酸化菌の単離に成功し、それらを共培養することでメタン環境で微細藻類の増殖が促進されることを明らかにした。今後、共培養システムの高度化により、メタンからのメタン酸化菌・微細藻による物質生産が可能になると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メタン酸化菌と微細藻類は生育環境が近いにもかかわらず、これまでその生物間相互作用ついて言及されていない。これは両者が一般的に広く生息している微生物であること、網羅的な微生物相解析において微細藻類と細菌類を同時に対象としないことが原因であると考えられる。メタン酸化菌と微細藻類から成るメタン共生系を明らかにすることは、「メタン循環メカニズムの一端の解明」につながるため、学術的に重要であると共に、メタン共生系を活用した温暖化抑制技術やメタンからの物質生産技術などの「バイオテクノロジーの基盤」としても有望である。
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