研究課題/領域番号 |
20K06279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41020:農業社会構造関連
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研究機関 | 中京大学 (2023) 島根大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
赤沢 克洋 中京大学, 経営学部, 教授 (70304037)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 経験価値 / 地域資源 / サービス / 潜在クラス分析 / 日帰り温泉施設 / サービスの質 / 道の駅 / 検証的因子分析 / 構造方程式モデリング / マーケティング / 統計解析 |
研究開始時の研究の概要 |
地域活性化の一手段として,地域マーケティングの取り組みがなされている.本研究では,地域マーケティングにおいて期待される有用性と比して学術的・実務的に十分取り上げられてこなかった「経験価値」に着目し,その活用による地域マーケティングの新たな戦略方途を提示する.そのために,種々の地域公共財・地域資源を対象として設定し,アンケート調査に基づいた統計解析により,第1に,地域マーケティングの戦略目標に正の効果のある「経験」を抽出し,第2に,「経験価値」を効果的に生み出す戦術的手段を探索する.
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研究実績の概要 |
本研究課題の目的は,価値創造に資する消費者の経験に着目し,その活用による地域マーケティングの新たな戦略方途を提示することである. 当該年度において,公設日帰り温泉施設が提供するサービスの経験価値と経験品質に関して,特に経験価値に注目しながら定量的に分析した.具体的には,公設日帰り温泉施設が提供するサービス価値やサービス品質は一通りではなく多種であるため,それらの設計は施設間で一様ではなく多様となる。こうした状況のなか,すべての公設日帰り温泉施設にとって他の日帰り温泉施設が提供するサービス価値とサービス品質に関する情報は高い有用性をもつ.そこで,公設日帰り温泉施設が採用する経営戦略の多様性を捕捉することを目的とした. このために,全国の公設日帰り温泉施設を対象とした質問紙調査を実施し,サービスの価値と品質の設計に関する平均的傾向の把握と戦略類型の抽出を試みた.その結果として,抽出した潜在因子を指標として評価したところ,緊張解消や娯楽追求に関わる価値と親切や厚遇に関わる品質が提供すべきサービスとして重視されていることがわかった.さらに,サービスの価値あるいは品質を分割指標として潜在クラス分析を実行したところ,サービス価値においては「価値消極型」「疲労回復型」「独自情報型」「娯楽追求型」「本質機能型」「価値全般型」,サービス品質においては「品質消極型」「親切型」「厚遇型」「安心型」「有用型」「品質全般型」の各類型が得られた.このことから,より高度化したマーケティング戦略をとる公設日帰り温泉施設は,知識増進や非日常性,感覚経験,適応などの価値や品質の提供によってサービスの差別化を図ることがわかった.
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