研究課題/領域番号 |
20K06302
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
|
研究機関 | 石川県立大学 |
研究代表者 |
森 丈久 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (10502841)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 農業用水路 / シーリング材 / 低温硬化性 / 引張強度 / 耐候性 / 耐水性 / 剥離抵抗性 / 目地伸縮 / 耐水性試験 / 引張接着強度 / 複合劣化促進試験 / 促進耐候性試験 / 早期強度発現 / 止水性 / 水中耐久性 / 目地充填工法 / 性能評価試験 |
研究開始時の研究の概要 |
農業用コンクリート水路の目地において漏水等の不具合が生じた場合には、弾性シーリング材による補修が行われている。弾性シーリング材による補修は、施工が簡易で低コストであるが、耐久性の面ではゴム製の目地材よりも劣っている。本研究では、農業用水路の目地補修に用いる弾性シーリング材の性能確認のための新たな性能評価試験方法を提案するとともに、ゴム製品を用いた目地補修工法と同程度の耐久性を有する弾性シーリング材による目地充填工法を開発する。
|
研究成果の概要 |
農業用水路で使用されている従来の弾性シーリング材が抱える課題を解決できる新たな高耐久性弾性シーリング材を開発した。開発したシーリング材は、①0℃の低温下でも常温下と変わらない速さで硬化し、従来品よりも水圧による変形が小さい、②水路との付着力を維持できる期間が従来品の5倍以上である、③35年暴露相当の紫外線照射でも変状が発生しない優れた性能を有していることを確認した。また、農業用水路での使用に適した弾性シーリング材の開発に必要となる性能評価試験方法として、低温硬化性や若材齢時の止水性の確認試験、水中耐久性試験、温水浸漬劣化促進試験に引張冷却と伸縮疲労を組み合わせた複合劣化促進試験を考案した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農業用水路の目地材に用いられる弾性シーリング材は、施工後すぐに膨れや剥がれなどの不具合が発生することが多く、目地の不具合が原因で発生する漏水により、農作業や作物の生育に悪影響を与えている。本研究では、従来品が抱えていた低温下での硬化が遅く、数年程度の使用で剥がれるといった弱点を克服できる高耐久性の弾性シーリング材を開発するとともに、農業用水路での使用に適した弾性シーリング材の開発に必要となる新たな性能評価試験方法を提案することができた。本研究の成果により農業用水路の長寿命化が図られ、国内農業生産の維持に貢献できるものである。
|