研究課題/領域番号 |
20K06327
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
小沢 聖 明治大学, 研究・知財戦略機構(生田), 研究推進員(客員研究員) (40360391)
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研究分担者 |
蜷木 朋子 明治大学, 農場, 特任講師 (20759724)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | キャベツ / 生育・収量 / トマト / 水ほう症 / 葉水分保持能 / プレッシャーチャンバー / 気孔コンダクタンス / P-V Curve / 生育、収量 / 葉水分保持率 / プレッシャーシャンバー / トマト水ほう症 / トマト品種 / 低温処理苗 / ハクサイ / P-V曲線 / 野菜苗 / 活着 / 高温対策 / 根 |
研究開始時の研究の概要 |
育苗中のナス、キュウリ、キャベツの苗を、作用機作の異なる硬化処理、遮光、葉面噴霧を処理し、P-V曲線の形状変化に及ぼす影響特性を解明する。 高温期のハウスにナス、キュウリ、キャベツ、および硬化処理したキャベツの苗を定植し、活着過程の気孔コンダクタンス、葉水分、P-V曲線の形状の変化を、根の伸長、葉面積の拡大、収量から解析する。 気孔コンダクタンスを制御するアブシジン酸、サイトカイニンを苗に処理し、2段階の育苗温度でP-V曲線の形状変化を解析する。 これらの結果から、気孔コンダクタンスとP-V曲線の相互関係に基づき活着過程の生理反応を総合的に評価し、活着促進技術の改良、適正利用、高度化などの材料とする。
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研究成果の概要 |
土壌のpF-含水比曲線に相当する概念を葉に適用し,葉が水を保持する潜在力が生育,収量に及ぼす影響を高温期に定植するキャベツ8品種で評価した。定植22日後までの生育は,気孔コンダクタンス(Cs)と葉水分保持率(LWHR)と負の相関にあり、これらから高い相関で推定できた(r=0.98)。結球重は,式「結球重 = 収穫までの日数 / (LWHR × Cs)」で推定できた(r=0.82)。生育,収量に及ぼすLWHRとCsの影響は大きく,一般知見と逆であった。とくにLWHRの向上は,耐乾性向上で知られるが,高温期でも十分潅水したキャベツでは生育,収量を抑制した。今後,異なる環境での解析が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
葉が保持する水の量と大気が水を引出す圧力との関係は、P-V Curveとして知られている。これまで水ストレスを受ける圧力範囲での葉水分保持率が高いことが耐乾性の向上に有利なことが森林生態学で解明されている。この概念を高温期に定植するキャベツに適用したところ、定植7日後の萎凋は予想通りに葉水分保持率の高い品種で少なかった。しかし、その後の生育は、葉水分保持率だけでなく気孔コンダクタンスも、低い品種ほど生育が優れるという従来と逆の知見が得られた。これらの品種では、午前に比べて午後に蒸散が少なかった一方で、曇天が多かった期間の生育は劣った。P-V Curveの重要性を今後の研究で訴え続けたい。
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