研究課題/領域番号 |
20K06355
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
横山 浩 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門, 上級研究員 (40391370)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 微生物燃料電池 / 環境モニタリング / 発電細菌 / 半永久的発電 / センサー / エナジーハーベスト |
研究開始時の研究の概要 |
MFCの電気出力は低く、作製コストも高いことからMFC技術は未だに実用化していない。本研究では独自技術を組み合わせて、安価で耐久性があり、市販化レベルのMFCシステムを開発する。そのMFCシステムを唯一の電源として、無電源地帯で自立的に駆動でき、気温やCO2濃度などの環境因子を測定する環境センシング装置を開発する。水田などの農地に本装置を多数設置してビックデータを取得すれば、データ駆動型のスマート農業に役立つ。さらに、地球上の様々な河川や池で利用すれば、地球温暖化や異常気象の解析などに有用である。
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研究成果の概要 |
本研究は、池や川など水のある環境に設置できる低コストで耐久性のある実用的な微生物燃料電池(MFC)システムの開発を行った。MFCを実際の池に設置して1年以上運転した。負極はステンレス鋼の表面を炎で酸化させた電極であり、池底に埋設して使用した。正極は浮きを付けて水面に浮かべて使用した。その結果、およそ通年に渡って1~3 mWの発電が観察された。MFCを電源として、池の水温、気温、MFC起電力を測定するセンサーを駆動して、測定データをLoRa モジュールで長距離無線送信する実験を行った。高い発電が得られた時期では、1~3分に1回の頻度でLoRaモジュールを駆動できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低コストで実用的なMFCを開発できた。炎酸化ステンレス鋼電極は、一般的な電極用の電極用のカーボンクロスと比較して約1/100の価格である。白金触媒など高価な部材は一切使用していな。物理的に強靭なので大型化と長期運転が可能である。LoRaモジュールの駆動には大きな電力が必要である。これまでMFCでLoRaモジュールを駆動した報告では1報しかない。その報告では1日に1回しかLoRaモジュールを駆動できなかった。1日あたりの送信回数が多い程、多くの環境情報が得られる。本研究では、LoRaモジュールを1~3分に1回と、短い間隔で駆動でき、本MFCは既存技術よりも優れていることが示された。
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