研究課題/領域番号 |
20K06363
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
上野 豊 信州大学, 学術研究院農学系, 准教授 (00542911)
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研究分担者 |
正木 達規 兵庫県立農林水産技術総合センター, 畜産技術センター, 上席・主任研究員 (20762701)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 反芻胃 / 地球温暖化ガス / 指標化合物 / 日内変動 / メタボローム解析 / 概日リズム / 反芻動物 / 微生物環境 / ルーメン微生物 / メタボローム / 肉牛 |
研究開始時の研究の概要 |
肉牛飼養における濃厚飼料多給は、効率的な増体の確保に不可欠である一方で、第一胃(ルーメン)の過度の発酵で酸性化(ルーメンアシドーシス)し、様々な疾患の原因となり増体の停滞や、産肉成績低下を招く。効率生産にはルーメン発酵を重視した飼育方法が不可欠であるとの理解が進んでおり、ルーメン環境とその日内変動の可視化によって、個体健康管理と生産性の両立につながる。そこでまず、個体の健康・発育と相関するルーメン細菌と代謝産物を網羅的解析により特定し、但馬牛を用いた飼養試験を実施し、指標とする細菌・化合物の量的変化を継続的に追跡することで、複雑なルーメン発酵と概日リズムの関係を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では2回の肉用牛肥育牛飼養試験を行い、第一胃(ルーメン)発酵のモニタリングに適した指標化合物として、数種類のアミノ酸を指標化合物として利用可能であることを見出した。また、ルーメンにおける特定した焦点化合物と既存の指標化合物の濃度、ルーメン微生物群集構成の日内変動解明に取り組み、ルーメン液VFA総量とその組成、細菌叢構成について大きな日内変動が見られた。2回給与区4回給与区では、どの指標も1日を通じて安定していた。1日1回の飼料給与では、個体それぞれが持つ細菌叢によって、時間帯によっては偏った胃内発酵が生じるが、給与回数を増やすことで時間変動の少ない安定した発酵となることが推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反芻動物における胃内発酵の最適化は、効率的な肉乳生産だけでなく、動物由来地球温暖化ガス低減にも有効である。その実現には、これまでとは異なる胃内発酵の評価指標が求められており、今回課題の達成により、新たな指標物質の可能性が見出された。
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