研究課題/領域番号 |
20K06381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
岡本 智伸 東海大学, 農学部, 教授 (70248607)
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研究分担者 |
樫村 敦 東海大学, 農学部, 准教授 (10587992)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 半自然草原 / 斜面崩壊 / 植生遷移 / 中型哺乳類 / 生態系エンジニア / 生物多様性 / 種子散布 / 自然災害 / 野生動物 / 野草地 / 植生 |
研究開始時の研究の概要 |
熊本県阿蘇地域に現存する野草地は,肉用繁殖牛の重要な飼料資源地として利用されている。また,多様な生物の生育・生息環境としても評価されている。これらの野草地は傾斜地に遍在し,豪雨や地震などの自然災害による植生崩壊が歴史的に繰り返されており,大きな被害がもたらされている。一方で,これらの崩壊が草地植生の維持や生物相の多様化に影響していることも考えられる。本研究では植生が自然回復していく過程において,野生動物による物理環境の改変が,植生の自然回復の速度と方向性に及ぼす影響について検討する。そこから,崩壊植生の修復設計に重要な知見や,自然災害という攪乱による生物多様性への影響に関する知見を得る。
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研究成果の概要 |
九州阿蘇地域の野草地において,自然災害により斜面崩壊した植生の回復過程における野生動物の生態系エンジニアとしての影響を調査した。シカやノウサギは,被食散布により外部から種子を運搬すること,あるいは植生に踏圧や採食圧を加えることにより,植生遷移の方向性に少なからず影響を与えていた。このことで崩壊地では,種子供給や植生利用圧の空間的な不均一性が生じていた。これらの野生動物が生態系エンジニアとして斜面崩壊地の環境を改変することは,多様な植物種に生育の機会を提供することにつながっていると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
個体数の増加が顕著であるシカなどは,崩壊した植生の自然回復において阻害的に機能することが一般には懸念されている。本研究においては,生息密度が適切である場合は,野生草食動物によるかく乱により植物の生育環境が空間的に不均一となることで,結果的にランドスケープ・スケールでの植物種の多様性を維持する要因となっている可能性が見出された。 本研究で得られた,斜面崩壊した野草地の自然回復過程ならびにそれに及ぼす野生草食動物の影響についての知見は,野草地の適正な管理技術に応用することができると考えられる。
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