研究課題/領域番号 |
20K06405
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
高濱 正吉 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難病・免疫ゲノム研究センター プレシジョン免疫プロジェクト, プロジェクト研究員 (60510287)
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研究分担者 |
山本 拓也 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 免疫老化プロジェクト, プロジェクトリーダー (60752368)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Fc受容体依存的免疫応答 / 非ヒト霊長類 / カニクイザル / ハイパラメーターフローサイトメトリー / インフルエンザウイルス / ワクチン / 免疫老化 / Influenza / 広範囲HA中和抗体 / ハイパラメーターフローサイトメーター / non-human primate / 機械学習 / インフルエンザ / Fc受容体 / フローサイトメトリー |
研究開始時の研究の概要 |
加齢に伴い免疫が変容することは古くから知られており、この現象は近年、免疫老化と呼ばれる。高齢者においても有効となるインフルエンザワクチンを開発することは、急速に高齢化の進む本邦においては急務である。本研究では、インフルエンザウイルスに対する抗体の定常領域Fcを介したFc受容体(FcR)依存的免疫応答を介する感染防御効果に着目し、サルにおけるFcR依存的免疫応答の新たな解析系を樹立する。その上で、インフルエンザワクチンを投与した若齢及び高齢ザル由来血清を用いて、誘導される抗体について検証を行い、免疫老化を考慮した次世代型インフルエンザワクチン開発の基盤構築を目指す。
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研究成果の概要 |
高齢者にも有効なワクチンの開発は、急速に高齢化の進む本邦における急務の課題である。本研究では、インフルエンザウイルスに対する抗体の定常領域 Fcを介したFc受容体(FcRs)依存的免疫応答を介する感染防御に着目し、カニクイザル血中細胞を用いてFcRs依存的免疫応答を網羅的に評価する新規解析系を樹立した。樹立した解析系を用い、精製IgGとワクチン接種後の血清とではFcR依存性免疫応答のエフェクタ細胞が異なることを、更に若齢及び高齢ザル血液での検証によりアジュバント応答能が高齢ザルで減弱していることを見出した。免疫老化を考慮した次世代型インフルエンザワクチン開発基盤構築の構築を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血液の細胞は様々なパターンでFcR発現細胞が混在するが、従来のFcR依存的免疫応答の解析法では、それを区別し同時に評価することは困難であった。今回樹立した系は、抗体依存的に標的細胞と結合したカニクイザル血中細胞各サブセットを同時に評価することが可能である。即ち、ワクチン開発に汎用される非ヒト霊長類におけるFcR依存的免疫応答の解析基盤が構築できた点のみならずこの系がヒトや他の動物にも応用可能な汎用性の高い新しい系である点に学術的意義がある。また、特に大動物における免疫老化の解析基盤は依然として不十分であり、本研究成果は、免疫老化を考慮した様々なワクチン開発基盤として社会的意義も大きいと考える。
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