研究課題/領域番号 |
20K06432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
村瀬 敏之 鳥取大学, 農学部, 教授 (20229983)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 鶏大腸菌症 / ブロイラー / 病原性 / 系統解析 / 系統発生学 |
研究開始時の研究の概要 |
ブロイラー鶏の大腸菌症はおもに呼吸器より感染し敗血症を引き起こすため、養鶏産業界に多大な経済的損失を与えているものの、予防対策が確立されていない。応募者らのこれまで調査の結果、鶏に対し強い病原性を示す大腸菌の菌株が存在していることが明らかにされているが、それを特徴づける性状は明らかでない。もし、そのような性状が判明した場合、それを指標として、農場における強い病原性を示す大腸菌の存在もしくは汚染状況を推定し、消毒や飼養衛生管理の徹底を指導することが可能と考えられる。本研究は、強い病原性を示す大腸菌の特徴づける性状を見出すことを目的として実施する。
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研究成果の概要 |
鶏の大腸菌症は発育不良や死亡率の増加をもたらすため、養鶏産業における経済的損失につながる。本症の原因は、特定の性質を示す、すなわち病原性の強い大腸菌が原因である可能性が示唆されているが、その指標となる性質は明らかでない。本研究では、大腸菌症の鶏から分離された大腸菌の多くが系統発生グループFと称される群に属することが明らかとなった。したがって、養鶏場においてグループFの大腸菌を早期に発見することにより、大腸菌症の予防による生産の改善に寄与する可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鶏の大腸菌症の原因となる大腸菌を特徴づける菌の性質はこれまで明らかでなかったため、診断や発生予防策の確立が困難である。このことは、人の腸管出血性大腸菌症の原因菌が志賀毒素(ベロ毒素)を産生することが指標となっている状況と、明らかに異なる。本研究における遺伝学的な解析の結果、大腸菌症の鶏から分離された大腸菌の多くが系統発生グループFと称される群に属することが明らかとなったことから、養鶏場で検出された大腸菌のグループを調べることにより本症の予防に私することが可能と考えられた。
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