研究課題/領域番号 |
20K06460
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大野 民生 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (90293620)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 膜様条虫 / 糖尿病マウス / GLP1 / 短鎖脂肪酸 / ゲノム編集 / 糖尿病モデルマウス / GLP1分泌 / インスリン分泌 / 寄生蠕虫療法 / 糖尿病モデル動物 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は糖尿病モデル動物の腸管に膜様条虫というにサナダ虫を寄生させると、感染後2週間程度で他に病的な症状を一切呈さないまま高血糖状態だけが正常化するという現象を見出した。その原因は「膜様条虫は腸管細胞のインクレチン分泌を誘導してインスリン分泌を亢進させ高血糖を正常化する」と考え、その機構を遺伝子改変マウスを用いて解明する。
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研究成果の概要 |
糖尿病モデルマウスに膜様条虫(Hymenolepis microstoma: Hm)を感染させると高血糖が正常化する現象を見出したが、その機構は不明である。本研究ではインクレチン(GLP1)と短鎖脂肪酸に着目しHmの高血糖正常化機構の解析をおこなった。その結果、短鎖脂肪酸やそれを産生する腸内細菌は関与していないが、GLP1シグナルの活性化が高血糖の正常化に関与している事を明らかにした。一方で、それ以外の高血糖正常化因子の存在が示唆され、その1つとしてHm感染が肝障害を誘発する事が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近、寄生蠕虫の宿主への免疫修飾作用を応用した蠕虫療法が着目されている。本研究では膜様条虫は免疫系とは関係なくGLP1シグナルを介してマウスの高血糖を正常化させる作用がある事を明らかにした。GLP1分泌を促進する膜様条虫の虫体や虫体分泌物が判明すれば、糖尿病治療薬の開発に繋がる可能性がある。
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