研究課題/領域番号 |
20K06465
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 関西医科大学 (2021-2022) 国立感染症研究所 (2020) |
研究代表者 |
大隈 和 関西医科大学, 医学部, 教授 (80315085)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | HTLV-1 / STLV-1 / VSV / ハイリスクキャリア / 治療法 / ニホンザル / 発症予防・治療薬 / サル感染モデル |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)は感染者(キャリア)の一部から未だに難治性の成人T細胞白血病等の種々の関連疾患を発症させる。また発症前では検査でキャリアと診断されても治療法がないことから、発症リスクの高いハイリスクキャリアに対し積極的な治療介入ができない。そのため本研究では、前臨床試験に重要な「サル感染モデル・薬剤評価系」を、HTLV-1に近縁のサルT細胞白血病ウイルス1型(STLV-1)の自然感染ニホンザルを用いて構築後、この系でSTLV-1に対する薬剤候補である「組換え水疱性口内炎ウイルス」の実効性を検証し、ハイリスクキャリアに対する発症予防治療薬の開発を推進する。
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研究成果の概要 |
ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)関連疾患の発症リスクの高いハイリスクキャリアに対する発症予防・治療薬の開発を目的とした。HTLV-1に近縁のサルT細胞白血病ウイルス1型(STLV-1)のエンベロープタンパク質(Env)を発現するSTLV-1感染細胞を標的化して、この細胞を選択的に死滅させるSTLV-1受容体発現組換え水疱性口内炎ウイルス(VSV)を作出した。この組換えVSVは、in vitroにおいてニホンザルSTLV-1のEnv強制発現細胞に特異的な感染殺細胞効果を発揮したが、ニホンザルSTLV-1感染細胞に対する明らかな治療効果は確認されなかったため、更なる検証が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HTLV-1は感染後長期の潜伏期間を経て、感染者(キャリア)の一部から重篤で難治性の成人T細胞白血病(ATL)等の関連疾患を発症させる。しかし、発症前に検査でキャリアと診断されても治療法がないため、キャリアに対し積極的な治療ができない。そのため、発症リスクの高いハイリスクキャリアに対する発症予防・治療薬の開発が重要であり、急務である。HTLV-1プロウイルス量(PVL)が高いために発症リスクが高いハイリスクキャリアに対し、プロウイルスが潜む感染細胞を死滅させることにより、PVLを減少させて発症リスクを低減化する、本研究における細胞溶解性ウイルスのVSVを用いた治療薬の開発や成果は意義がある。
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