研究課題/領域番号 |
20K06477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 公益財団法人実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
伊藤 亮治 公益財団法人実験動物中央研究所, 実験動物応用研究部, 室長 (60425436)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | アレルギー / ヒト化マウス / アトピー性皮膚炎モデル / アレルギー性皮膚炎 / 好酸球 / アトピー性皮膚炎 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではヒト化NOG IL-3/GM-CSF/IL-5 Tgマウスを用い、IL-33皮下投与によるアトピー性皮膚炎モデルを作出し、これら病態におけるヒト好酸球の動態について解析する。またこれらモデルへ抗CCR3抗体や抗IL-5Ra抗体を投与し、好酸球の抑制により病態が緩和されるか検討することで、これまであまり明確でなかった好酸球の病態への寄与を明らかにする。本研究により高精度な前臨床評価モデル動物が実現されれば、臨床試験でドロップアウトする候補化合物の減少、多額な研究開発費用と労力の削減につながり、新薬開発において極めて重要なツールとなり得る
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研究成果の概要 |
ヒト化マウスを用いてヒト細胞誘導性アトピー性皮膚炎モデルを開発し、ヒト細胞の機能解析と前臨床モデルを確立することが本研究の目的である。まず我々は、hIL-3/GM-CSF/IL-5 ト リプルTgマウスを用いて、hIL-33の皮下投与によりアトピー性皮膚炎が惹起されるか検討したが、残念ながらこれらはT細胞浸潤や表皮の肥厚を示さなかった。次にTh2細胞が分化するhIL-4 Tgマウスを用い、オキサゾロン塗布による皮膚炎の誘導を試みた。その結果、Tgマウスの皮膚でT細胞の顕著な浸潤が認められた。以上の結果、hIL-4 Tgマウスがヒトアトピー性皮膚炎モデルとして有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的、社会的意義は、ヒト化マウスを用いてアトピー性皮膚炎を始めとしたアレルギーモデルを開発し、ヒト細胞の機能解析および前臨床モデルを確立し、医学、創薬研究に貢献することにある。ヒトアトピー性皮膚炎の病態解明や新たな治療法の開発において、皮膚炎病態を再現したヒト化動物モデルは極めて有益であり、アトピー性皮膚炎患者の生活の質の向上や、効果的な治療法の開発による医療費の削減につながる可能性がある。また本研究のような免疫系ヒト化マウスの開発、改良を重ねることで、他の免疫関連疾患の研究にも応用できる可能性があり、さらなる疾患治療の進歩に寄与することが期待できる。
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