研究課題/領域番号 |
20K06599
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2022) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
野澤 佳世 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (10808554)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | クライオ電子顕微鏡解析 / クロマチン / サブヌクレオソーム / 転写 / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノムDNAの情報はヌクレオソームを基本単位とするクロマチン構造の中に保存されており、通常ヌクレオソームはヒストンH2A、H2B、H3、H4、2分子ずつからなるヒストン8量体にDNAが左巻きに1.65回巻き付いた構造をとっている。一方、生体内にはサブヌクレオソームと呼ばれるヒストンの含有量やDNAの巻き付き方の異なる構造体が存在しており、クロマチンの高次構造とダイナミクスに多様性を与えている。本研究では、ヒストンH3、H4のみから構成されるサブヌクレオソームの高分解能構造の獲得に加え、このサブヌクレオソームをテンプレートとした転写実験、ゲノム解析、結合因子の探索を行いたいと考えている。
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研究成果の概要 |
真核生物のゲノムDNAはディスク状のヌクレオソーム (NCP)構造に巻き取られて核内に収納されており、H2A、H2B、H3、H4の4種類のヒストン2分子ずつからなるヒストン8量体からなる均一な構造体だと考えられてきた。一方、申請者はヒトのリコンビナント・タンパク質を用いたクライオ電子顕微鏡単粒子解析を通じて、ヒストンH3、H4の2種類のみでもNCP様構造体 (H3-H4オクタソーム)が形成されることを発見した。また申請者は、出芽酵母を用いた細胞内タンパク質間架橋実験によって、H3-H4オクタソーム特異的な相互作用を検出し、H3-H4オクタソームが生体内に存在することを初めて実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NCPを構成するヒストンには多数のバリアントが存在し、その中には、がん細胞で高頻度に存在するものも報告され、ヒストン修飾がもたらすクロマチンの大規模な構造変換の破綻は、がんや生活習慣病、精神疾患などの疾患の原因となる。H3-H4オクタソームでは、DNA上のヒストンの配向が通常のNCPと全く異なるため、そのヒストン修飾のパターンも特徴的であることが想定される。本研究は、ヒストンの変異でも修飾でもなく、ヒストンの比率がゲノム機能を調節することを新たに提唱し、上述したエピジェネティクス制御の異常が関わる疾患の理解においても、新しい概念を加えられる可能性がある。
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