研究課題/領域番号 |
20K06660
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
松田 大樹 立命館大学, 生命科学部, 助教 (60801363)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 膵β細胞 / 再生 / 組織再生 / インスリン / 糖尿病 / 脊椎動物 / ゼブラフィッシュ / Neurod1発現細胞 / 細胞系譜 / Neurod1 |
研究開始時の研究の概要 |
インスリンは生体内で唯一血糖値を低下できるホルモンであり、そのためインスリンを分泌する膵臓ランゲルハンス島β細胞(以降、β細胞)が損なわれると、糖尿病の原因となる。我々ヒトはβ細胞を再生することができないが、ヒトと同じく脊椎動物のゼブラフィッシュはβ細胞を再生できる。この動物がどのような細胞分子メカニズムを用いβ細胞を再生するのか明らかにすることは、我々ヒトのβ細胞を再生する方法を確立するための大きな礎になる。研究代表者は先行研究で、ゼブラフィッシュのほとんどのβ細胞を再生すると思われる細胞を発見した。本研究では、この細胞がβ細胞になるための細胞分子機構を解明する。
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研究成果の概要 |
膵β細胞(β細胞)は、血糖制御に必須な細胞である。しかしながら、我々ヒトのβ細胞は再生能が低く、その細胞の減少は糖尿病の原因となる。興味深いことに、同じ脊椎動物でも、ゼブラフィッシュは再生能が高く、生涯を通じβ細胞を再生できる。しかしながら、再生してくるβ細胞の源やその再生過程の細胞機構の詳細について多くのことが不明であった。 私は、複数のゼブラフィッシュの遺伝子改変動物を用い、(1)すべての再生してくるβ細胞がNeurod1発現細胞から生じること、(2)ゼブラフィッシュの「機能の再生期」と「形態の再生期」という2つの期間を経て、機能も形態も完全なβ細胞を再生することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトでは再生が難しい組織(β細胞)の再生を行える高い動物の再生過程の詳細な解析を行い、この動物がβ細胞の再生に利用する細胞を明らかにし、これらを用いどのように再生するのかその細胞機構を解明した。 本研究は、現在哺乳類で行われているiPS細胞などを用いた再生研究とは異なる潮流の研究であり、これまでにない新たな視点から哺乳類のβ細胞の再生を行わせるための研究提案を行うことが可能なものであった。
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