研究課題/領域番号 |
20K06665
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
鮎川 友紀 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (80586165)
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研究分担者 |
山崎 正和 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (40373378)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 平面内細胞極性 / PCP |
研究開始時の研究の概要 |
上皮組織は、頂端-基底軸に沿った極性に加えて、組織平面内において極性を形成する。これは平面内細胞極性(Planar Cell Polarity:PCP)と呼ばれ、組織機能の発現に重要な役割を担う。PCPの異常は、発生異常や心臓弁膜症などの種々の疾患の原因となることも報告されている。 申請者は、「PCPの形成と維持」の両方に関わることが示唆される新規PCP分子を同定した。「PCPの形成と維持」は相反する関係にあり、組織構築を含む様々な局面において、両者間のバランスが重要となる。新規PCP分子が有する機能的二面性を明らかにすることで、このバランス機構の解明が期待される。
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研究成果の概要 |
上皮組織は、頂端-基底軸に沿った極性に加えて、組織平面内において極性を形成する。これは平面内細胞極性(Planar Cell Polarity:PCP)と呼ばれ、組織機能の発現に重要な役割を担う。例えば、哺乳類ではPCPの働きにより内耳有毛細胞が組織平面内で一定方向に配向し、音の振動を効率よく感知する。PCPの異常は、発生異常や心臓弁膜症などの種々の疾患の原因となることも報告されている。 PCPの形成を司る機構に関しては分子レベルでの理解が進展している一方で、一旦形成されたPCPを維持する機構の研究は遅れている。研究代表者は、「PCPの形成と維持」をバランスする機構の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ショウジョウバエを用いた分子遺伝学的研究から、PCP形成の主翼を担う遺伝子群が同定され、これらの因子群の機能解析からPCP形成を司る分子機構の理解が飛躍的に進展した。一方、形成されたPCPが、組織変形や機械的な力などに抗い、適切に維持される機構の研究は端緒についたばかりであり、PCPの形成と維持をバランス機構もほとんど不明である。研究代表者らは、PCPの形成と維持の両方に関与することが示唆される新規PCP分子を同定している。本研究は、新規PCP分子の機能解析を通して、PCP分野における上述の謎の解明に挑むものであり、その成果は発生生物学を含む様々な学術分野に波及することが期待される。
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