研究課題/領域番号 |
20K06703
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井上 晋一郎 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (40532693)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 植物 / 気孔開口 / 青色光 / イオン輸送 / プロテインキナーゼ / フォトトロピン / 細胞膜H+-ATPase / リン酸化 / カリウムチャネル / 青色光応答 / プロトンポンプ |
研究開始時の研究の概要 |
植物体表には、気孔とよばれる穴が無数に存在し、植物は気孔を介して光合成に必要なCO2を体内に取込む。気孔は一対の孔辺細胞に囲まれて形成され、青色光に応答して開口する。気孔が開口するには、孔辺細胞の細胞膜プロトンポンプが活性化される必要があるが、青色光がどのようにプロトンポンプを活性化するのか、その分子メカニズムが未解明である。本研究では、私達がこれまでの研究で同定していた2つの気孔開口調節因子の機能解析を通じて、孔辺細胞のプロトンポンプの活性化メカニズムを分子遺伝学的に明らかにする。この研究を通じて、気孔が太陽光のもとどのように開口し、植物の光合成と生長に貢献しているのか明らかにする。
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研究成果の概要 |
青色光受容体フォトトロピンは、孔辺細胞において細胞膜プロトンポンプとカリウムチャネルを活性化して気孔開口を誘導する。ところが、これらの開口の鍵酵素の活性化機構は未解明な部分が多かった。本研究では、フォトトロピンと相互作用するプロテインキナーゼやフォトトロピンの下流でリン酸化されるタンパク質の機能解析を通じ、気孔開口の分子機構の更なる理解を目指した。鍵酵素の活性調節と量の調節において重要な知見を提供した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、青色光受容体フォトトロピンの相互作用因子の機能解析を進めることで、気孔開口の鍵酵素である細胞膜プロトンポンプとカリウムチャネルの新たな制御機構を解明することができた。この成果は、気孔開口のシグナル伝達において新たな構成因子を明らかにし、開口の分子機構の理解に大きく貢献した。また、本研究の成果は将来的に、農業上重要な作物の水利用効率の改善につながる可能性を秘めている。
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