研究課題
基盤研究(C)
ROV data on the 3D distribution of narcomedusan jellyfish and the environmental parameters of their habitats will be used to construct 2.5D ecological niche models and habitat suitability maps.
3次元生態系ニッチ分化モデリングをするための生物出現データを収集し、中層では高次食物段階にある剛クラゲ類の分布が地球環境の変動でどう変化するかをモデリングする取り組みで、2022年で当時計画していたのは、東南太平洋のチリ沖におけるシュミット航海(1月中旬ー2月中旬)及び相模湾、駿河湾、小笠原諸島航海(12月上旬ー中旬)で実施する「かいめい」ROVの調査航海で剛クラゲ類の出現分布を調査し、アノテーション作業を進めると共にモデリング開発することだった。しかし、「かいめい」ROVの調査航海は実施されたものの、1月中旬ー2月中旬予定の東南太平洋のチリ沖におけるシュミット航海は再び延期になった。去年と同様に、出現分布データ収集はNOAAが運用する無人探査機Okeanos ExplorerやサウジアラベィアのKAUSTが運用するThuwal/SeaEye Falcon ROVにて収集することに切り替え、インターネット上にある様々な公開データセットもデータマイニングし、解析及びモデリングを実施した。剛クラゲ類の代表種とも言われるカッパクラゲに着目した結果を、8月にインドで行われた第10回Scientific Committee on Antarctic Research (SCAR) Open Science Conferenceでリモート発表したと共に、10月にフランスのブレストで行われた第4回Marine Imaging Workshopでもin personで発表した。結果を紹介した論文を執筆、投稿し、現在がリバイズ中である。
2: おおむね順調に進展している
当時計画していた研究調査航海が延期になったりしたが、臨機応変に対応し、異なるデータソースを確保し、研究を進めることができた。
カッパクラゲ以外でも、いくつか研究の中で剛クラゲ類の隠蔽種の存在が確認された。高品質なモデリングを行うためには、異なる生理学的特性をもつ可能性がある隠蔽種を特定する必要がある。よって、3次元生態系ニッチ分化モデリングを実施しながら、DNA解析を進め、種同定に用いられそうな形態形質の洗い出し、より高品質な再解析を実施する予定である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 5件)
Plankton and Benthos Research
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