研究課題/領域番号 |
20K06816
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
林 良信 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 講師 (70626803)
|
研究分担者 |
宮崎 智史 玉川大学, 農学部, 准教授 (20547781)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 真社会性 / 亜社会性 / 遺伝子 / 自然選択 / 昆虫 / 自然淘汰 / 遺伝子重複 / シロアリ / 社会性 / 比較ゲノム / ゴキブリ |
研究開始時の研究の概要 |
「単独性生物から社会性生物への進化」は、生物界にあらたな複雑性を生じさせた生物進化史上の革新的な出来事の一つであり、生物学において特に注目すべき重要な現象である。本研究では、社会性生物の中でも特に複雑な社会を構築し高度な利他行動を示すシロアリに注目し、比較ゲノム解析によって単独性のゴキブリから亜社会性のゴキブリ、そして真社会性のシロアリが進化する過程でどのようなゲノム領域が急速に進化したのかを明らかにする。さらに、急速に進化したゲノム領域についてはゴキブリや祖先的なシロアリを用いた遺伝子機能解析も行い、社会性との関連を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
単独性から真社会性への進化は、生物界において社会という新たな階層性を生じさせた生物進化史上の革新的な出来事の一つであり、特に注目すべき生物学的現象である。本研究では亜社会性のキゴキブリと真社会性のシロアリの進化過程においてどのような遺伝子に自然選択が働いたか調べた。その結果、親子関係の構築において重要と考えられる遺伝子や飛翔能力に関わる遺伝子において正の自然選択が検出された。今後は、それらの進化過程で生じたゲノム上の変化をさらに網羅的に解明していく。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は真社会性の進化に着目し、その過程における自然選択の影響について研究したものである。真社会性進化については、「なぜ進化したのか」という究極要因の研究が中心的であったが、本研究では「どのように進化してきたのか」という系統発生要因を明らかにした。今後さらにシロアリ特異的遺伝子や遺伝子発現調節領域の研究を進めることで、生物進化史上の大イベントである「真社会性への進化」がどのように実現されたのかを解明することができる。
|