研究課題/領域番号 |
20K06866
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
谷本 昌志 基礎生物学研究所, 神経行動学研究部門, 助教 (30608716)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 前庭 / 内耳 / 耳石器官 / 空間識 / 前庭神経核 / 内側縦束核 / ゼブラフィッシュ / 卵形嚢 / カルシウムイメージング / 脳幹 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではゼブラフィッシュ仔魚をモデルとし、遺伝子組換え系統を用いて生体内で脳幹前庭神経核の細胞種を同定・可視化した上で、単一細胞レベルのカルシウムイメージング・細胞標識により機能・形態を、膜電位イメージング/電気生理によりシナプス入力を、機能操作により回路機能・行動出力への寄与を調べ、回路構成と情報処理機構を明らかにする。
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研究実績の概要 |
前年度までの研究により、受精後5日のゼブラフィッシュにおいて、ロール方向の静的傾斜時には、主に傾斜時下側の内耳耳石器官から脳へ前庭入力が伝達されることが明らかになったため、その前庭情報がどのような神経回路によって情報処理されるのかを調べた。前庭神経核の亜核であるTangentail nucleus(TAN)の一部のニューロンが転写因子evx2陽性であることを発見し、それを基に形態学的・機能的解析を行った。evx2陽性TANニューロンはグルタミン酸作動性の交連性ニューロンであった。上行・下行性の軸索分枝をもつニューロンと、上行性の軸索をもつニューロンが観察され、上行枝は動眼・滑車神経核および内側縦束核へ投射した。ロール方向の静的傾斜時の活動をCa2+イメージングで調べると、期待された通り傾斜時下側のTANニューロンで大きな活動が観察された。 ロール方向の静的傾斜時に、仔魚は傾斜時上側へ持続的に胴体を屈曲させることをも発見し、この運動へのTANニューロンの寄与を調べた。TANニューロンを光遺伝学的に活性化させると反対側への胴体屈曲が観察され、TANニューロンをレーザー破壊すると破壊側が傾斜時下側になる静的ロール傾斜時に胴体の屈曲角度が著しく減少した。同様にCa2+イメージングおよび細胞破壊実験を行うことにより、(傾斜時下側の)TANから(傾斜時上側の)内側縦束核、そしてposterior hypaxial muscleという胴体の筋肉へ至る神経回路と筋によってロール傾斜から直立姿勢を回復する行動が行われていることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前庭神経核の一部のニューロンの解析は進んだものの、特定の種類のニューロン選択的に発現するような遺伝子マーカーに関する情報が不足しており、他の種類のニューロンの解析が進んでいないため。
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今後の研究の推進方策 |
遺伝子発現の組み合わせに注目して特定の種類のニューロンを選択的に標識し、形態および機能解析を進める。
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