研究課題/領域番号 |
20K06906
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
細井 延武 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (90543570)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 短期シナプス可塑性 / 発達 |
研究開始時の研究の概要 |
生後大人になっていく間に、脳・神経系は形態が変わっていくだけでなく、機能的な面でもダイナミックに変化していき成熟していく。脳の神経細胞は、「シナプス」と呼ばれるつなぎ目のところで他の神経細胞に信号を伝えている。その「シナプス」を介して相手先の神経細胞の活動を適切に抑える信号を伝える「抑制性のシナプス伝達」が、成長・発達に伴い、その抑制の仕方を大きく変化させ、成熟すると相手先の神経細胞をよりしっかりと抑制できるようになる「切換え」の現象が生じることを申請者は見出した。本研究では、遺伝子解析や神経細胞の活動を記録することにより、この抑制性シナプス伝達の性質の「切換え」が生じるメカニズムに迫る。
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研究実績の概要 |
脳・神経系は、成長と発達に伴い、形態だけでなく機能面においてもダイナミックに変化していき、成熟していく。申請者は、抑制性シナプスの発達過程に注目し、発達に伴ってシナプス伝達の相手先の神経細胞を持続的に抑制できるように変化するという、抑制の仕方の「切換え」が生じることを予備実験によって見出した。本研究課題はその性質とメカニズムに迫ることであり、遺伝子改変マウスの脳組織から網羅的遺伝子発現のデータを得た。そのデータから、「切換え」の現象と相関する候補遺伝子の絞り込みを試みている。それと同時に、パッチクランプ記録と組み合わせて、記録した細胞からmRNAを回収し、シングルセルレベルでの網羅的遺伝子発現解析ができるよう試みているが、ある特定の遺伝子発現解析などは可能になったものの、まだ網羅的に遺伝子発現解析を行えるまでには至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
脳組織の網羅的遺伝子発現のデータを得ることは開始できたものの、候補遺伝子の絞り込みはまだ試行錯誤している段階であり、他の条件の網羅的遺伝子発現データを得る必要もある。また、パッチクランプ記録と組み合わせたシングルセルレベルでの網羅的遺伝子発現解析も試みてはいるが、記録した細胞からのmRNA回収と標的遺伝子の発現解析などは可能になったものの、網羅的に発現解析を行えるまでには至っていない。そのため、上記の区分と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、脳組織レベルの遺伝子発現解析を進めて、比較する条件を増やして候補遺伝子を絞り込めるよう試みる。また、パッチクランプ記録から回収したシングルセルmRNAから網羅的遺伝子発現解析が行えるよう、遺伝子解析の効率化と手法の最適化を試みる。
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