研究課題/領域番号 |
20K06917
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
越久 仁敬 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20252512)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ニューロン-グリア相互作用 / 呼吸中枢 / 呼吸リズム / カルシウムイメージング / ネットワークシミュレーション / ニューロン-グリア相互作用 / ニューロン‐グリア相互作 / ニューロン‐グリア相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
私共は、アストロサイトと呼吸ニューロンの相互作用が呼吸の揺らぎを生み出しているという仮説を提唱している。本研究では、この仮説に基づくニューロン-アストロサイトネットワークモデルを作り、ニューロン-グリア相互作用が吸息リズムとその揺らぎにどのような影響を及ぼすのかを推定する。また、アストロサイト特異的にカルシウム感受性蛍光タンパク質を発現させたトランスジェニックマウスの脳スライスを用いてアストロサイトの活動を計測し、各種薬剤投与下の呼吸リズムの揺らぎとの関係性を解析することによって、モデルの妥当性を検証する。
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研究成果の概要 |
ニューロンとアストロサイトの相互作用で呼吸のゆらぎが作られるという仮説を検証するために、シミュレーションとトランスジェニックマウスを用いた動物実験を行った。 シミュレーションでは、呼吸ゆらぎはアストロサイトからニューロンへの作用強度に応じて大きくなったが、呼吸ゆらぎとアストロサイト活動の経時的な相関は明らかではなかった。動物実験でも、呼吸ゆらぎの大きさと緩徐なアストロサイト活動の大きさは相関していたが、呼吸ゆらぎとアストロサイト活動の経時的な相関は認めなかった。 呼吸ゆらぎにアストロサイト活動が何らかの関与していることは示されたが、その関係は非常に非線形で、関係性を明示することは困難であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、神経系はニューロンから構成されるという、いわゆるニューロンドクトリンが見直され、脳機能はニューロンとグリア細胞(アストロサイト)の協調した活動から生まれるという新たな認識が生まれている。本研究も、そのような認識のもとにたてられた仮説を検討するものであった。研究の結果、呼吸ゆらぎに対するアストロサイト活動の影響は非常に複雑であり、関係性を明らかにするには、新たな解析方法の開発が必要とされることが明らかになった。
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