研究課題/領域番号 |
20K06948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
三浦 剛 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (40297023)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 有機分子触媒 / 不斉反応 / 水素結合 / ベンジル位 |
研究開始時の研究の概要 |
有機分子触媒を用いた不斉反応は,環境に優しい合成法として近年注目を集めている。しかし,その触媒効率は必ずしも満足できるものではなく,より高活性な有機分子触媒の開発が待ち望まれている。そこで,既存の有機分子触媒を凌駕し,金属触媒に匹敵する触媒活性を有する有機分子触媒を開発するために,これまで報告されていないベンジル位水素結合能を活用した新規な有機分子触媒を創生し,既存の触媒を凌駕する革新的有機分子触媒を開発し,一般に困難とされる不斉四級炭素構築反応へ適用する。得られた光学活性体を鍵中間体として,種々の生理活性化合物の合成に応用し,医薬品開発への展開を目指す。
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研究成果の概要 |
申請者は新規なジベンジル型ジアミノメチレンマロノニトリル(DMM)触媒を開発した。ジベンジル型DMM触媒は,アルデヒドとビニルスルホンの不斉共役付加反応において,これまでで最も高い立体選択性を示した。また,ジベンジルDMM触媒は,これまでに報告例の無いトリフルオロメチルエノンへのヘンリー反応を効率的に促進し,優れた立体選択性で1,2-付加生成物を得ることに成功した。さらに,ジベンジル型DMM触媒用いることによって,これまで報告例の無いスチルベン型カルボン酸の5-exo選択的不斉ブロモラクトン化反応を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者が開発したジベンジル型ジアミノメチレンマロノニトリル(DMM)触媒は既存の有機分子触媒では観察されない触媒活性を示した。ジベンジル型DMM触媒を用いることによって,これまで高立体選択的に合成できなかったキラル化合物を高い光学純度で合成することに成功した。今後,合成に成功したキラル分子が様々な医薬品合成に活用されると予想されるため,学術的にも社会的にも意義ある研究成果である。
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