研究課題/領域番号 |
20K06971
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
牧野 一石 北里大学, 薬学部, 教授 (20302573)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 環状リン酸無水物 / 触媒反応 / 脱水反応 / 典型元素 / アミド化反応 / 酸無水物 |
研究開始時の研究の概要 |
生体や医薬品を構成する重要な結合様式であるグリコシド結合やアミド結合の形成を実現する触媒の必要性を鑑み,従来とは異なる反応様式でこれらの結合形成が可能となる有機触媒の開発をおこなう。具体的には,リン酸と他の典型元素を含むオキソ酸からなる環状混合酸無水物構造をもつ分子を合成し,有機触媒としての機能を探索する。
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研究成果の概要 |
生体内においてリン酸無水物はアデノシン三リン酸に代表されるように,優れた化学的反応性を有し,ヒドロキシ基やカルボキシ基のリン酸化反応の反応剤として機能する。とりわけ糖の1位ヒドロキシ基やアミノ酸のカルボキシ基がリン酸化された場合には,これらの官能基は脱離基へと変換され,グリコシド結合やペプチド結合の形成が促される。我々はこのような生体内で行われる反応をモデルとして,3つの環状リン酸無水物の合成を行い,カルボン酸とアミンとの脱水反応を伴う触媒的アミド化反応に適用したところ,低収率ながら目的とするアミドを得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内において糖鎖やペプチドは極めて重要な働きをしており,その生理機能の解明や医薬品開発への応用のためには,これらの量的供給を可能とする実用的な方法論の開発が望まれている。本研究では,生体内におけるアミド化反応やグリコシル化反応をモデルとして,三次元構造が固定された環状リン酸無水物の合成と脱水反応を伴う触媒的アミド化反応への適用を目指し研究を行った。その結果,我々のデザインした環状リン酸無水物がカルボン酸とアミンとのアミド化反応を促すことが明らかになった。現状において触媒効率は低いものの,環状リン酸無水物が分子触媒として機能する可能性を示すことができた。
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