研究課題/領域番号 |
20K06981
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
吉田 昌裕 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (10344681)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アレン / 不斉転写 / 軸不斉 / ベンゾフラン / 連続反応 / パラジウム / 不斉反応 / 異性化 / 分子内環化 / 軸不斉アレン / 環状化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
軸不斉を有するアレンは有機合成上有用な合成素子であり、様々な変換反応が知られている。最近申請者は、プロパルギルエーテルの不斉異性化反応により光学活性アレンが高い光学純度で合成できることを見出した。今回、本不斉異性化反応を鍵とした「中心不斉→軸不斉→中心不斉」の連続的な不斉転写を伴う化学変換により、高度に置換された環状化合物の合成を試みる。更に本変換法を活用し、生理活性分子の不斉合成を行う。
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研究成果の概要 |
軸不斉アレンを経る連続的不斉転写プロセスの確立を目指し、高度置換環状化合物の合成を試みた。その結果、様々な光学活性なプロパルギルエーテルを用いた不斉異性化反応について検討し、その一般性について明らかにすることができた。また不斉異性化により生成する光学活性アレンを用い、パラジウム触媒存在下におけるアリールボロン酸との連続的環化-カップリング反応による光学活性置換ベンゾフランの合成法の開発に成功した。また三置換アレナミドの簡便合成法の開発に成功し、本化合物を用いた連続的環化-カップリング反応により置換ジヒドロイソキノロンが生成することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プロパルギル化合物からアレンへの不斉転写は以前より精力的な研究が行われており、最近研究代表者によって塩基存在下におけるプロトン移動を伴う異性化が見出された。本研究では軸不斉アレンを経る連続的不斉転写プロセスとして、高度置換環状化合物の合成に成功した。本研究における一連の反応は「中心不斉→軸不斉→中心不斉」のな不斉転写を伴って進行しており、高度に官能基化された光学活性環状化合物を高い光学純度で生成する。このような連続的な不斉転写を伴う反応についてはこれまでほとんど報告されておらず、独創性が高い反応である。また本研究は反応機構的にも興味深く、有機合成化学の推進に寄与することが期待される。
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