研究課題/領域番号 |
20K06998
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
池田 恵介 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 准教授 (00553281)
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研究分担者 |
中尾 裕之 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (00805020)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ナノディスク / 脂質 / ペプチド / 膜タンパク質 / ドラッグデリバリ― / 脂質二重層 / 膜融合 / ナノ粒子 / リン脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
膜タンパク質を培養細胞に外部から直接投与することで標的細胞膜へ送達する技術を開発する。リン脂質二重層と両親媒性ペプチドで形成されるナノ粒子を利用する。ナノ粒子の不安定化による標的細胞膜との自発的な膜融合を介して、ナノ粒子内の膜タンパク質を細胞膜へ導入する。リン脂質膜小胞(リポソーム)または培養細胞にナノ粒子を投与し、挿入された分子の生理活性や立体構造を評価し、構造と機能を保持した膜タンパク質の導入を実証する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、外部から投与した膜タンパク質分子を細胞膜へ導入する方法を確立することである。このために我々がこれまで研究をおこなってきた脂質-ペプチドナノ粒子系を活用した。ナノ粒子とリポソーム膜との融合を様々な手法を用いて評価したところ、粒子中の脂質二重層の相転移に伴う構造の不安定化によって、粒子中の脂質分子がリポソーム膜へ移動することを確認した。さらに、このナノ粒子を培養細胞へ投与し、ナノ粒子中に含まれる分子の細胞膜への移行することを確認した。以上から、ナノ粒子を用いた細胞膜への分子送達技術を開発できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膜タンパク質は、生命機能にとって必須の役割を担う重要な分子であり、主要な創薬ターゲットでもある。生命におけるその役割を理解するため、遺伝子導入によって興味ある膜タンパク質分子を細胞膜に発現させ、その構造や機能を解析する方法が確立している。しかし、任意の細胞膜上へ興味ある膜タンパク質を発現させることが困難な場合も多い。そこで、本研究では、膜タンパク質の直接投与による細胞膜への導入が可能なナノ粒子の開発をおこなった。本技術は、膜タンパク質の生細胞膜上での機能・構造解析のみならず、膜タンパク質それ自体の製剤化などの幅広い利用が期待される。
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